未知の葉断面と気孔データから働きを説明しよう
このレッスンの役割
このセクションの最終レッスンです。未知の葉の断面、表皮像、気孔密度、環境条件を組み合わせ、葉の構造と働きを根拠付きで説明します。
完成の目安は、一つの特徴だけで生育環境を断定せず、構造→物質経路→働きの順で記述することです。
知る・理解する
初見資料は次の順に読みます。
- 断面の上面・下面、倍率、スケールを確認する。
- 表皮・葉肉・葉脈・細胞間のすき間を位置付ける。
- 表皮像で孔辺細胞と気孔を見分ける。
- 気孔数を同面積当たりの密度へ直す。
- 二酸化炭素・酸素・水蒸気・水・糖の経路を分ける。
- 環境については複数証拠が一致する範囲で述べる。
具体例で使う
資料Aの葉は上表皮の下に葉緑体の多い細胞が密に並び、下面の気孔密度が上面の4倍です。断面には大きな細胞間のすき間があります。
「上面からの光を受ける位置に葉緑体の多い葉肉があり、下面の気孔から入った二酸化炭素が細胞間のすき間を通って葉肉へ届く。気孔から水蒸気も出るが、下面に多いことは直射や風による水分損失を抑えることと関係すると考えられる」と説明できます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「下面の気孔が多いので乾燥地の植物」とは断定できません。多くの陸上植物に共通する特徴で、厚い表皮や葉の形、実際の蒸散データなど追加証拠が必要です。
「葉脈が太いから光合成量が大きい」とも直接は言えません。葉脈は輸送に関わりますが、光・二酸化炭素・葉緑体など他条件も影響します。次のセクションでは蒸散を実験で確かめます。
自分で確かめよう
確認1:未知の断面で最初に確かめることは?
上面・下面の向き、倍率、スケールです。確認2:気孔密度が高いだけで蒸散量が大きいと断定できる?
できません。気孔の開き、風、湿度、温度、葉面積も必要です。確認3:葉の働きを説明する三段は?
断面・表皮の構造、気体や水・糖の経路、光合成・蒸散・輸送という働きです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。