水と無機養分の道筋を根から葉まで追おう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、植物全体の物質の流れを見渡しました。ここでは水と無機養分だけを追い、根毛・道管・葉・気孔が一本の経路として働くことを理解します。
根が水を吸う事実だけで終わらず、葉から水蒸気が出る蒸散とのつながりまで説明できることが目標です。
知る・理解する
土の水には無機養分が溶けています。根の先に近い部分にある根毛は、土と触れる表面積を広げ、水と無機養分を吸収しやすくします。吸収された水は根の道管へ入り、茎の道管を通って葉まで運ばれます。
葉へ届いた水の一部は光合成などに使われ、多くは気孔から水蒸気として外へ出ます。これが蒸散です。蒸散によって葉から水が失われると、根から葉へ続く水の移動が保たれます。
具体例で使う
白い花を色水にさしておくと、しばらくして花びらの一部が着色します。茎の断面では特定の管が染まります。この結果は、色水が茎全体へしみ込んだのではなく、水が通る道管を通って上へ運ばれた証拠です。
この実験で確かめたいなら、茎を横断面と縦断面の両方で観察します。横断面は管の位置、縦断面は上へ続く経路を示します。二つの切り方を合わせると、道管が連続した通路であると理解できます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「根が強く押し上げるから、水は上がる」と一つの原因だけにするのは不十分です。中学理科では、根からの吸水と葉からの蒸散がつながり、水が道管を通る全体像で説明します。
「水は葉で糖に変わる」も表現が粗すぎます。水と二酸化炭素を材料に、光のエネルギーを利用して有機物がつくられます。水そのものだけが糖へ変わるわけではありません。
自分で確かめよう
確認1:根毛が吸収に役立つ理由は?
細長く多数あることで土と触れる表面積が広がり、水や無機養分を吸収しやすくなるからです。確認2:色水実験で染まった管は何で、何が分かる?
道管です。根側から入った水が、道管を通って茎や葉へ運ばれることが分かります。確認3:蒸散と吸水を一文でつなごう。
葉の気孔から水蒸気が出る蒸散に伴い、根から吸収された水が道管を通って葉へ運ばれます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。