蒸散と根からの吸水を一本の水の流れでつなごう
このレッスンの役割
前のレッスンで、葉が水蒸気の主な発生源だと確かめました。今回は蒸散を葉だけの現象で終わらせず、根毛からの吸水、道管での輸送、葉からの放出を一本の水の流れにします。
目標は、葉から水が失われることが、根から葉へ水が運ばれる流れとつながると説明することです。
知る・理解する
土壌水は根毛から入り、根の道管、茎の道管、葉脈の道管を通って葉へ届きます。葉肉細胞の表面で水蒸気となり、細胞間のすき間、気孔を通って外へ出ます。
蒸散が進むと、葉で失われた水を補うように道管内の水の流れが続き、根からの吸水とも結びつきます。ただし吸収した水のすべてがすぐ蒸散するわけではなく、植物体内に保たれたり光合成などに使われたりします。
具体例で使う
水を満たした細い管に葉のついた枝をつなぎ、管内の気泡の移動を測る装置では、枝が吸い上げた水量を見積もれます。気泡が速く動くほど吸水が大きいと考えられます。
この吸水量は蒸散量の近い指標として使えますが、完全に同じとは限りません。測定中に植物体内へ水が蓄えられたり、別の反応に使われたりするからです。
誤答を直して次の学びへつなげる
「蒸散は葉だけで独立して起こる」は不十分です。失われる水は根から吸収され、連続する道管で補われます。
「管内の気泡が2 cm動いたから、水2 cm³が蒸散した」も誤りです。管の断面積を掛けて体積を求め、さらに吸水量と蒸散量の違いを考えます。
自分で確かめよう
確認1:水の経路を土から外気まで言おう。
土壌水→根毛→根・茎・葉の道管→葉肉→細胞間のすき間→気孔→外気です。確認2:吸水量を蒸散の指標にできる理由は?
葉から失われる水を補うため、根からの吸水と道管の流れが蒸散に連動するからです。確認3:吸水量と蒸散量が完全一致しない理由は?
水の一部が体内に保持されたり、光合成などに使われたりするためです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。