LESSON 01

蒸散は葉から水が出る現象

蒸散と根からの吸水を一本の水の流れでつなごう

「蒸散は葉から水が出る現象」第3段階。根毛・道管・葉肉・気孔を水の流れで結びます。

蒸散と根からの吸水を一本の水の流れでつなごう

このレッスンの役割

前のレッスンで、葉が水蒸気の主な発生源だと確かめました。今回は蒸散を葉だけの現象で終わらせず、根毛からの吸水、道管での輸送、葉からの放出を一本の水の流れにします。

目標は、葉から水が失われることが、根から葉へ水が運ばれる流れとつながると説明することです。

知る・理解する

土壌水は根毛から入り、根の道管、茎の道管、葉脈の道管を通って葉へ届きます。葉肉細胞の表面で水蒸気となり、細胞間のすき間、気孔を通って外へ出ます。

蒸散が進むと、葉で失われた水を補うように道管内の水の流れが続き、根からの吸水とも結びつきます。ただし吸収した水のすべてがすぐ蒸散するわけではなく、植物体内に保たれたり光合成などに使われたりします。

根毛から道管・葉肉・気孔へ続く水の流れ土壌水が根毛から入り道管で葉へ上がり、葉肉から水蒸気となって気孔から出る土壌水根毛から吸収道管葉へ輸送葉肉水蒸気へ気孔外気へ

具体例で使う

水を満たした細い管に葉のついた枝をつなぎ、管内の気泡の移動を測る装置では、枝が吸い上げた水量を見積もれます。気泡が速く動くほど吸水が大きいと考えられます。

この吸水量は蒸散量の近い指標として使えますが、完全に同じとは限りません。測定中に植物体内へ水が蓄えられたり、別の反応に使われたりするからです。

誤答を直して次の学びへつなげる

「蒸散は葉だけで独立して起こる」は不十分です。失われる水は根から吸収され、連続する道管で補われます。

「管内の気泡が2 cm動いたから、水2 cm³が蒸散した」も誤りです。管の断面積を掛けて体積を求め、さらに吸水量と蒸散量の違いを考えます。

自分で確かめよう

確認1:水の経路を土から外気まで言おう。土壌水→根毛→根・茎・葉の道管→葉肉→細胞間のすき間→気孔→外気です。
確認2:吸水量を蒸散の指標にできる理由は?葉から失われる水を補うため、根からの吸水と道管の流れが蒸散に連動するからです。
確認3:吸水量と蒸散量が完全一致しない理由は?水の一部が体内に保持されたり、光合成などに使われたりするためです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。