LESSON 01

気圧差が風を生む

空気分子が面を押す差から風の力を説明しよう

空気分子が面を押す力の差から、風を生む力が低圧側へ向く理由を説明します。

空気分子が面を押す差から風の力を説明しよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

このレッスンは3番目です。実験で見た空気の移動を、目に見えない空気分子が面を押すモデルで説明します。

空気分子はさまざまな向きに運動し、物体や空気の境界に衝突します。衝突による押す働きが圧力です。高圧側では、同じ面積を押す力が低圧側より大きくなります。

理解する:例題で理由を確かめる

小さな仮想の面を二地点の間に置きます。左が高圧、右が低圧なら、面は両側から押されます。しかし左から右への押す力の方が大きいため、差し引きの力は右向きです。

両側から面を押す力の差高圧側からの長い矢印と低圧側からの短い矢印の差により、差し引きの力が低圧側へ向く高圧側低圧側差し引きは低圧側へ

低圧側にも空気分子があり、面を押しています。押す力がゼロなのではなく、反対側より小さいのです。したがって「低圧側が引っ張る」ではなく「両側からの押す力の差」と考えます。

分子一個ずつが高圧から低圧へ一直線に飛ぶわけでもありません。分子は乱雑に動きながら、集団として低圧側への空気移動が生じます。

使う:間違い・誤答を直して練習する

左1005 hPa、右1015 hPaなら、右から左への押す力が大きく、差し引きは左向きです。値の大小と矢印の向きを対応させます。

「左の分子は全部右へ動く」という説明は、個々の分子運動と集団の移動を混同しています。個々は多方向、全体としては圧力差により低圧側へ動く、と直します。

転用する:まとめと次の学びへ

ストローで飲み物が上がる現象も、口の中の圧力を下げると、液面を押す外側の大気圧の方が大きくなることで説明できます。「吸う力」という見かけを、押す力の差へ言い換えられます。

次は、気圧差だけでなく地点間の距離も使い、風を生む力の相対的な強さを比較します。

確認1:低圧側は面をまったく押していませんか。押しています。ただし高圧側からの押す力より小さいため、差し引きが低圧側へ向きます。
確認2:低気圧が空気を引っ張るという説明をどう直しますか。両側から押す力に差があり、高圧側から低圧側へ差し引きの力が働くと説明します。
確認3:空気分子はすべて同じ向きへ動きますか。個々の分子はさまざまな向きに動きますが、集団として低圧側への移動が生じます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。