湿度・露点・凝結量を一つの資料で段階計算しよう
まず知る:このレッスンの役割と目標
ここは6レッスンの2番目です。前のレッスンで確かめた気温・湿度・単位を使い、水蒸気の計算を一つの流れにまとめます。
空気1m³に実際に含まれる水蒸気量をA g、同じ気温での飽和水蒸気量をB gとすると、湿度は次の式です。
湿度(%)= A ÷ B × 100
分子は「いま入っている量」、分母は「その気温で入る最大量」です。コップに6割まで水が入っているイメージと同じで、現在量を最大量で割ります。
露点は、空気を冷やしたときに湿度が100%になり、凝結が始まる温度です。露点そのものは水蒸気量ではなく温度なので、単位は℃です。
理解する:例題で理由を確かめる
気温20℃の空気1m³に水蒸気が10.4g含まれているとします。20℃の飽和水蒸気量を17.3gとすると、湿度は次のようになります。
10.4 ÷ 17.3 × 100 ≒ 60%
この空気を冷やし、10.4gがちょうど飽和水蒸気量になる温度を表から探します。約12℃なら、露点は約12℃です。さらに5℃まで冷やし、5℃の飽和水蒸気量が6.8gなら、空気中に気体で残れるのは6.8gまでです。
凝結する量=10.4-6.8=3.6g
大切なのは、冷やす前の水蒸気量10.4gは露点に達するまで変わらないことです。変わるのは温度と、その温度で入れられる最大量です。最大量が10.4gより小さくなった分だけ、液体の水になります。
使う:間違い・誤答を直して練習する
誤答例1:「湿度=17.3÷10.4×100」
これは最大量を現在量で割っているため100%を超えます。通常の未飽和の空気なら、現在量は最大量以下です。「現在÷最大」と声に出して式を立て直します。
誤答例2:「20℃から5℃まで冷やしたので、10.4-5=5.4gが凝結する」
温度の数値と水蒸気量は引けません。単位が℃とgで違うからです。5℃の飽和水蒸気量6.8gを表から読み、10.4-6.8とします。
理解チェック1:湿度の分母は何?
その気温での飽和水蒸気量、つまり入ることのできる最大量です。理解チェック2:露点の単位は?
温度なので℃です。空気を冷やして凝結が始まる温度を表します。理解チェック3:露点よりさらに冷やすと何が起こる?
飽和水蒸気量を超えた水蒸気が液体の水として凝結します。転用する:まとめと次の学びへ
複合問題では、①現在の水蒸気量を確認、②現在温度の最大量で割って湿度、③現在量と同じ最大量になる温度から露点、④さらに冷やした温度の最大量を引いて凝結量、の順に処理します。各段階で単位を書くと、逆割りや℃とgの混同を防げます。
次は、天気図の等圧線と観測した風をつなぎます。数値の大小だけでなく「差があるとなぜ変化が起きるか」を説明する段階へ進みます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。