LESSON 01

気象観測と大気の入試総合

湿度・露点・凝結量を一つの資料で段階計算しよう

現在量と飽和水蒸気量を区別し、湿度・露点・凝結量を順に計算します。

湿度・露点・凝結量を一つの資料で段階計算しよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

ここは6レッスンの2番目です。前のレッスンで確かめた気温・湿度・単位を使い、水蒸気の計算を一つの流れにまとめます。

空気1m³に実際に含まれる水蒸気量をA g、同じ気温での飽和水蒸気量をB gとすると、湿度は次の式です。

湿度(%)= A ÷ B × 100

分子は「いま入っている量」、分母は「その気温で入る最大量」です。コップに6割まで水が入っているイメージと同じで、現在量を最大量で割ります。

露点は、空気を冷やしたときに湿度が100%になり、凝結が始まる温度です。露点そのものは水蒸気量ではなく温度なので、単位は℃です。

理解する:例題で理由を確かめる

気温20℃の空気1m³に水蒸気が10.4g含まれているとします。20℃の飽和水蒸気量を17.3gとすると、湿度は次のようになります。

10.4 ÷ 17.3 × 100 ≒ 60%

この空気を冷やし、10.4gがちょうど飽和水蒸気量になる温度を表から探します。約12℃なら、露点は約12℃です。さらに5℃まで冷やし、5℃の飽和水蒸気量が6.8gなら、空気中に気体で残れるのは6.8gまでです。

凝結する量=10.4-6.8=3.6g

湿度から露点と凝結量へ進む三段階20度で湿度を計算し、12度で飽和し、5度まで冷やすと3.6グラムが凝結する流れ20℃10.4 ÷ 17.3湿度 約60%12℃最大量10.4g露点・凝結開始5℃最大量6.8g3.6g凝結現在量 → 飽和する温度 → 冷却後の最大量

大切なのは、冷やす前の水蒸気量10.4gは露点に達するまで変わらないことです。変わるのは温度と、その温度で入れられる最大量です。最大量が10.4gより小さくなった分だけ、液体の水になります。

使う:間違い・誤答を直して練習する

誤答例1:「湿度=17.3÷10.4×100」

これは最大量を現在量で割っているため100%を超えます。通常の未飽和の空気なら、現在量は最大量以下です。「現在÷最大」と声に出して式を立て直します。

誤答例2:「20℃から5℃まで冷やしたので、10.4-5=5.4gが凝結する」

温度の数値と水蒸気量は引けません。単位が℃とgで違うからです。5℃の飽和水蒸気量6.8gを表から読み、10.4-6.8とします。

理解チェック1:湿度の分母は何?その気温での飽和水蒸気量、つまり入ることのできる最大量です。
理解チェック2:露点の単位は?温度なので℃です。空気を冷やして凝結が始まる温度を表します。
理解チェック3:露点よりさらに冷やすと何が起こる?飽和水蒸気量を超えた水蒸気が液体の水として凝結します。

転用する:まとめと次の学びへ

複合問題では、①現在の水蒸気量を確認、②現在温度の最大量で割って湿度、③現在量と同じ最大量になる温度から露点、④さらに冷やした温度の最大量を引いて凝結量、の順に処理します。各段階で単位を書くと、逆割りや℃とgの混同を防げます。

次は、天気図の等圧線と観測した風をつなぎます。数値の大小だけでなく「差があるとなぜ変化が起きるか」を説明する段階へ進みます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。