蒸発と凝結を粒子モデルでつなごう
まず知る
このレッスンの役割と目標
このレッスンは「空気中の水蒸気」6レッスンの3番目です。前回、水面から水が減る比較実験を行いました。ここでは、その観察を水分子のモデルで説明し、蒸発と凝結を一つの往復する状態変化としてつなぎます。
蒸発は液体の水が気体の水蒸気になる変化、凝結は水蒸気が液体の水になる変化です。どちらも物質は水のままで、水分子そのものが別の物質へ変わるわけではありません。
理解する
水分子の動きで考える
液体の水分子は動いています。その一部が水面から飛び出すと水蒸気になります。沸点に達していなくても表面では起こるため、これが蒸発です。
反対に、空気中を動く水分子が液体の水へ戻ったり、冷たい面に集まって水滴になったりするのが凝結です。密閉容器の中では蒸発と凝結の両方が起こり、見かけの水量が変わらない状態になることもあります。
使う
現象を状態変化で説明する
| 現象 | 変化 | 水の移動 |
|---|---|---|
| 洗濯物が乾く | 蒸発 | 布の液体→空気中の気体 |
| 冷たいコップに水滴 | 凝結 | 空気中の気体→表面の液体 |
| 水たまりが小さくなる | 蒸発 | 地面上の液体→空気中の気体 |
| 霧ができる | 凝結 | 空気中の気体→細かな液体 |
よくある間違いは「蒸発は沸騰したときだけ」です。沸騰は液体内部からも盛んに気体が生じる現象ですが、蒸発は常温でも水面から起こります。
冷たいコップの外側の水滴を「中の水がしみ出した」とする誤答もあります。密閉した空の金属缶を冷やしても外側に水滴ができれば、周囲の空気中の水蒸気が凝結した証拠になります。
転用する
まとめと次へのつながり
未知の現象では、水が初めにどこにあり、最後にどこへ移ったかを矢印で描き、前後の状態を固体・液体・気体から選びます。水の総量が突然増減したと考える前に、見えない気体への移動を確かめます。
次は、見えない水蒸気を比べるため、空気1 m³中に何gの水蒸気があるかという量で表します。
理解チェック
確認1:蒸発と凝結はそれぞれどの状態変化ですか。
蒸発は液体から気体、凝結は気体から液体への変化です。確認2:常温の洗濯物が乾くのは沸騰ですか。
沸騰ではなく蒸発です。水面や布の表面から水分子が空気中へ出ます。確認3:冷たいコップの外側の水滴はどこから来ましたか。
周囲の空気中にあった水蒸気が、冷たい表面で凝結してできました。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。