風力と風速の違いを観測尺度と数値で説明しよう
まず知る
このレッスンは6レッスンの3番目です。前のレッスンで風速計からm/sを読みました。ここでは、風速と風力を区別します。
風速は空気が動く速さをm/sで表す量です。風力は、風の速さや地表の物の動きから風を0〜12の階級に分けた尺度です。
| 風力 | 相当する風速 | 陸上で見られる目安 |
|---|---|---|
| 0 | 0.0〜0.2 m/s | 静穏で、煙はまっすぐ上がる |
| 2 | 1.6〜3.3 m/s | 顔に風を感じ、木の葉が動く |
| 4 | 5.5〜7.9 m/s | 砂ぼこりが立ち、小枝が動く |
| 6 | 10.8〜13.8 m/s | 大枝が動き、傘をさしにくい |
| 8 | 17.2〜20.7 m/s | 小枝が折れ、風に向かって歩きにくい |
| 12 | 32.7 m/s以上 | 大きな被害が生じるほどの強い風 |
表はビューフォート風力階級の一部です。一つの風力は一つの風速ではなく、風速の範囲に対応します。
理解する
風速は連続して変わる数値です。5.5 m/sと5.6 m/sを区別できます。一方、風力は一定の範囲を同じ階級へまとめます。5.5〜7.9 m/sは、いずれも風力4に相当します。
風力4の「4」にm/sという単位は付きません。階級番号だからです。また、風力4を4 m/sと置き換えることもできません。風力4は5.5〜7.9 m/sに相当します。
地表の物の様子から推定する風力は、周囲の環境にも左右されます。正確な風速を求めるなら風速計を使い、平均時間や測定条件を記録します。
使う
問題:「平均風速6.8 m/sだった。表から相当する風力を答え、その理由を説明しなさい。」
6.8は5.5以上7.9以下なので、風力4です。答えは「6.8 m/sが風力4の範囲5.5〜7.9 m/sに含まれるため」です。
誤答「風力6.8」は、風速の数値をそのまま階級名にした誤りです。風力は整数の階級なので、対応表の範囲へ入れて判断します。
転用する
木の葉や枝の動きから風力を推定する問題では、観察事実と階級表を対応させます。ただし、木が少ない場所や建物の陰では判断材料が不足することも示します。
平均風速と最大瞬間風速でも、対応する風力は異なり得ます。どの時間の値を使う表なのかを確認せず、最大値だけを入れてはいけません。
次は、天気図の観測記号と時系列表から、風向・風速・変化点を読みます。
確認1:風速と風力の最も大きな違いは?
風速はm/sで表す連続した速さ、風力は風速や影響を範囲ごとに0〜12へ分けた階級です。確認2:風力5に「m/s」を付けてよい?
付けません。風力は階級番号です。相当風速は8.0〜10.7 m/sです。確認3:平均風速7.9 m/sと8.0 m/sは、同じ風力?
異なります。7.9 m/sは風力4、8.0 m/sは風力5の範囲です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。