LESSON 01

湿度を計算しよう

気温変化で湿度が変わる仕組みを説明しよう

水蒸気量が同じでも、気温変化で最大量が変わり湿度が上下する仕組みを説明します。

気温変化で湿度が変わる仕組みを説明しよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

このレッスンは3番目です。前回の湿度の式を、気温が変わる場面へ使います。水蒸気の出入りがなく、まだ凝結しない範囲では、実際量は同じでも湿度が変わります。

変わるのは分母の飽和水蒸気量です。

  • 暖める:飽和水蒸気量が大きくなる→湿度は下がる
  • 冷やす:飽和水蒸気量が小さくなる→湿度は上がる
  • 露点まで冷やす:実際量と最大量が等しくなる→湿度100%

理解する:例題で理由を確かめる

実際量8.65 g/m³の空気を考えます。水蒸気の出入りはないものとします。

気温 飽和水蒸気量 湿度
25℃ 23.1 g/m³ 8.65÷23.1×100≒37%
20℃ 17.3 g/m³ 8.65÷17.3×100=50%
10℃ 9.4 g/m³ 8.65÷9.4×100≒92%

同じ実際量でも気温で湿度が変わる実際の水蒸気量8.65は一定だが、冷却で最大量が小さくなるため湿度が37、50、92パーセントへ上がる25℃20℃10℃37%50%92%青の実際量は同じ。容器の最大量が変わる。

冷やしても、露点に達するまでは水蒸気が液体へ変わらないので実際量は一定です。最大量だけが小さくなり、比率が高くなります。「冷やすと水蒸気が増える」のではありません。

使う:間違い・誤答を直して練習する

気温20℃、湿度50%の空気では、実際量は17.3×0.50=8.65 g/m³です。この空気を25℃まで暖めると、最大量は23.1 g/m³になるため、湿度は8.65÷23.1×100≒37%です。

このとき実際量は増えていません。暖房した部屋で湿度が下がる理由の一つは、温度上昇で最大量が増えるからです。屋外からの空気流入や加湿があれば実際量も変わるため、問題文の条件を確認します。

転用する:まとめと次の学びへ

同じ実際量8.65 g/m³の空気をさらに冷やし、飽和水蒸気量が8.65 g/m³になる温度へ達すると湿度100%です。それより冷やすと、最大量を超えた分が凝結し、実際に気体で残る量も減ります。

「水蒸気の出入りなし」「露点より高い」という条件なら、実際量一定のモデルを使えます。自然現象では移流や蒸発もあるため、条件がないまま気温だけで湿度を断定しません。次は露点と飽和水蒸気量表を組み合わせて段階計算します。

確認1:水蒸気の出入りなしで空気を暖めると、湿度はどうなりますか。飽和水蒸気量が大きくなり、実際量は同じなので湿度は下がります。
確認2:冷やすと露点前から実際量が減りますか。減りません。露点までは凝結が始まらないため、実際量はほぼ一定です。
確認3:実際量10 g/m³、最大量が20から15 g/m³へ変わりました。湿度はどう変わりますか。50%から約67%へ上がります。冷却で分母の最大量が小さくなったためです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。