LESSON 01

気温を正しく測る

日陰・通風・高さをそろえて気温を測ろう

日陰・風通し・地面から約1.5m・待ち時間・目盛りという条件をそろえ、比較できる気温を測ります。

日陰・通風・高さをそろえて気温を測ろう

まず知る

このレッスンは6レッスンの2番目です。前のレッスンで学んだ熱平衡の考えを、実際の測定手順に変えます。

気温を比べられる値として測る条件は、日陰、風通し、地面から約1.5 mの高さ、安定した示度、正しい目盛りです。

条件 ねらい
直射日光を避ける 太陽の放射で温度計自体が暖まるのを防ぐ
風通しをよくする 温度計の周りの空気を入れ替え、空気の温度へ近づける
地面から約1.5 m 地面の加熱・冷却の強い影響を減らし、比較条件をそろえる
建物から離す 壁の放射や風のよどみの影響を減らす
示度が安定してから読む 温度計が周囲へなじむ時間を確保する

学校の観測では百葉箱や通風筒を使うことがあります。白く塗るのは日射を吸収しにくくし、よろい戸は日射や雨を避けながら空気を通すためです。

理解する

正しい条件は、温度計が空気以外から受ける熱を減らし、周囲の空気と熱をやり取りしやすくする組合せです。

正しい気温測定の配置と避ける条件日陰で風通しがよく地面から約1.5メートルの位置に温度計を置き、直射日光、地面近く、建物の壁、手で握ることを避ける図建物約1.5 m日陰・通風・高さをそろえる直射日光壁の近く地面近く

百葉箱の扉を北向きにするのは、北半球の日本では扉を開けたとき日光が入りにくいからです。ただし「百葉箱に入れれば必ず正しい」のではなく、周囲の建物、地面の種類、管理状態も確認します。

液柱温度計を読むときは、目を液柱の先と同じ高さにします。斜めから読むと視差が生じます。デジタル温度計でも、分解能と示度の安定を確かめます。

使う

校庭で測定するときの手順です。

  1. 芝生や土の上で、建物・舗装面から離れた日陰を選ぶ。
  2. 温度計の感温部を地面から約1.5 mに置き、手や体を離す。
  3. 空気が通る状態を保ち、示度がほぼ変わらなくなるまで待つ。
  4. 液柱の先と目の高さをそろえ、最小目盛りと単位を確認して読む。
  5. 日時、地点、高さ、天候、器具、値を記録する。

二つの地点を比べるなら、同じ時刻、同じ高さ、同じ器具または補正済みの器具、同じ日陰条件で測ります。片方だけアスファルトの10 cm上なら、地面の影響が混ざります。

転用する

観測場所の写真を見たら、太陽、地面、壁、風の通り道、温度計の高さへ印を付けます。「日陰だから正しい」と一条件だけで決めません。

屋内の室温を比べる場合も考え方は同じです。窓の直射日光、暖房・冷房の吹き出し口、パソコンなどの発熱体、外壁の近くを避け、床からの高さをそろえます。

次は、これらの条件が必要な理由を、放射・伝導・対流という熱の移り方から説明します。

確認1:温度計を日陰に置く主な理由は?太陽からの放射で温度計自体が空気より高温になるのを防ぐためです。
確認2:地面からの高さをそろえるのはなぜ?地面に近い空気ほど地面の加熱・冷却の影響を強く受けるため、比較条件をそろえる必要があるからです。
確認3:日陰なら建物の壁に密着させてもよい?よくありません。壁の温度や風のよどみの影響を受けるので、建物から離れた風通しのよい場所を選びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。