LESSON 01

天気を数値で観測しよう

器具・時刻・場所をそろえて観測記録を作ろう

器具ごとの正しい置き方と、地点・時刻・高さ・単位をそろえる方法を学び、比較できる気象観測記録を作ります。

器具・時刻・場所をそろえて観測記録を作ろう

まず知る

このレッスンは「天気を数値で観測しよう」6レッスンの2番目です。前のレッスンで学んだ気温・湿度・気圧・風・雲・降水を、だれが測っても比べられる記録にします。

観測値は、器具を置く条件が違えば変わります。したがって、数字だけでなく次の情報を残します。

必ず記録するもの 理由
年月日と時刻 気象要素は時間とともに変わるから
観測地点 日なた・日陰、地面、建物、海からの距離で変わるから
観測量・値・単位 何をどの尺度で測ったかを区別するため
器具と測り方 別の人が同じ条件で確かめるため
天気や周囲の様子 数字を解釈するときの手がかりにするため

風向は風向計、風速は風速計、降水量は雨量計で測ります。気温・湿度・気圧も、それぞれに適した計器を使います。

理解する

器具には「その量だけを、できるだけ正しく測る」置き方があります。温度計に日光が直接当たると、空気ではなく温度計自体が暖められます。雨量計が傾けば、雨を受ける面積と水の深さが正しくなりません。風向計を建物の陰に置けば、建物で曲げられた風を測ることになります。

気象観測器具を適切な場所に置く校庭の図日陰で風通しのよい温度計、開けた場所の風向風速計、水平な雨量計と、避けるべき直射日光や建物の近くを示す建物の近くは風が乱れやすい日陰・風通し風向・風速水平な雨量計直射日光を避ける

大切なのは、すべてを同じ場所に置くことではなく、それぞれの器具に適した条件をそろえることです。学校で気温を比べるなら、毎回、地面からの高さ、日陰、風通し、時刻をそろえます。

アナログ計器は目盛りと目を同じ高さにします。斜めから見ると、指針と目盛りがずれて見えるためです。最小目盛りも確かめ、単位を書き忘れないようにします。

使う

次の二つの記録を比べます。

記録A:「昼、気温28、風あり」

記録B:「6月12日13時、校庭北側の風通しのよい日陰、地面から約1.5 mで気温28.4 ℃。同時刻、開けた場所で南西の風2.1 m/s。温度計・風向風速計を使用。」

記録Bなら、別の日や別の班と条件を比べられます。記録Aは、単位、地点、正確な時刻、器具、測り方がないため、28 ℃なのか28 °Fなのかも決められません。

観測の手順は次の通りです。

  1. 何を比べたいか決める。
  2. 器具の種類、置き場所、高さ、時刻を決める。
  3. 単位と最小目盛りを確認する。
  4. 同じ条件で測り、値と周囲の様子を記録する。
  5. 異常な値があれば、消さずに器具・読み方・条件を確かめる。

転用する

「昨日より今日のほうが暑い」を確かめるには、同じ時刻・同じ場所・同じ高さ・同じ日陰条件で測った値を比べます。条件が違うデータは、差が天気によるのか測り方によるのか区別できません。

公的な観測資料を見るときも、観測地点、時刻、単位、集計時間を確認します。「降水量10 mm」は、10分間、1時間、1日のどれを表すかで意味が変わります。

次は、こうして得た観測事実と、天気を変える仕組みの説明を分けて結びます。

確認1:気温を日なたで測ると何が問題?日光で温度計自体が暖められ、空気の温度より高く示すことがあります。風通しのよい日陰で測ります。
確認2:二つの日の気温を比べるとき、そろえる条件は?少なくとも地点、時刻、地面からの高さ、日陰・風通し、器具と読み方をそろえます。
確認3:雨量計を置くときに水平を確かめるのはなぜ?傾くと雨を受ける条件やたまった水の深さが変わり、降水量を正しく測れないからです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。