器具・時刻・場所をそろえて観測記録を作ろう
まず知る
このレッスンは「天気を数値で観測しよう」6レッスンの2番目です。前のレッスンで学んだ気温・湿度・気圧・風・雲・降水を、だれが測っても比べられる記録にします。
観測値は、器具を置く条件が違えば変わります。したがって、数字だけでなく次の情報を残します。
| 必ず記録するもの | 理由 |
|---|---|
| 年月日と時刻 | 気象要素は時間とともに変わるから |
| 観測地点 | 日なた・日陰、地面、建物、海からの距離で変わるから |
| 観測量・値・単位 | 何をどの尺度で測ったかを区別するため |
| 器具と測り方 | 別の人が同じ条件で確かめるため |
| 天気や周囲の様子 | 数字を解釈するときの手がかりにするため |
風向は風向計、風速は風速計、降水量は雨量計で測ります。気温・湿度・気圧も、それぞれに適した計器を使います。
理解する
器具には「その量だけを、できるだけ正しく測る」置き方があります。温度計に日光が直接当たると、空気ではなく温度計自体が暖められます。雨量計が傾けば、雨を受ける面積と水の深さが正しくなりません。風向計を建物の陰に置けば、建物で曲げられた風を測ることになります。
大切なのは、すべてを同じ場所に置くことではなく、それぞれの器具に適した条件をそろえることです。学校で気温を比べるなら、毎回、地面からの高さ、日陰、風通し、時刻をそろえます。
アナログ計器は目盛りと目を同じ高さにします。斜めから見ると、指針と目盛りがずれて見えるためです。最小目盛りも確かめ、単位を書き忘れないようにします。
使う
次の二つの記録を比べます。
記録A:「昼、気温28、風あり」
記録B:「6月12日13時、校庭北側の風通しのよい日陰、地面から約1.5 mで気温28.4 ℃。同時刻、開けた場所で南西の風2.1 m/s。温度計・風向風速計を使用。」
記録Bなら、別の日や別の班と条件を比べられます。記録Aは、単位、地点、正確な時刻、器具、測り方がないため、28 ℃なのか28 °Fなのかも決められません。
観測の手順は次の通りです。
- 何を比べたいか決める。
- 器具の種類、置き場所、高さ、時刻を決める。
- 単位と最小目盛りを確認する。
- 同じ条件で測り、値と周囲の様子を記録する。
- 異常な値があれば、消さずに器具・読み方・条件を確かめる。
転用する
「昨日より今日のほうが暑い」を確かめるには、同じ時刻・同じ場所・同じ高さ・同じ日陰条件で測った値を比べます。条件が違うデータは、差が天気によるのか測り方によるのか区別できません。
公的な観測資料を見るときも、観測地点、時刻、単位、集計時間を確認します。「降水量10 mm」は、10分間、1時間、1日のどれを表すかで意味が変わります。
次は、こうして得た観測事実と、天気を変える仕組みの説明を分けて結びます。
確認1:気温を日なたで測ると何が問題?
日光で温度計自体が暖められ、空気の温度より高く示すことがあります。風通しのよい日陰で測ります。確認2:二つの日の気温を比べるとき、そろえる条件は?
少なくとも地点、時刻、地面からの高さ、日陰・風通し、器具と読み方をそろえます。確認3:雨量計を置くときに水平を確かめるのはなぜ?
傾くと雨を受ける条件やたまった水の深さが変わり、降水量を正しく測れないからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。