LESSON 01

気象観測と大気の入試総合

観測器具・単位・記録条件を入試資料から選び分けよう

気象要素に合う観測器具・単位・設置条件を選び、比較できる記録を作ります。

観測器具・単位・記録条件を入試資料から選び分けよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

ここは「気象観測と大気の入試総合」6レッスンの1番目です。前のセクションまでに学んだ気温・気圧・湿度・風・雲量を、入試資料の中で正しく見分けて使える形に整えます。

このレッスンで完成させる力は、知りたい量に合う器具と単位を選び、測定条件まで説明する力です。器具名だけを覚えても、日なたで気温を測ったり、風向計のまわりを壁で囲んだりすれば、値はその場所の空気を正しく表しません。

知りたい量 主な器具・方法 よく使う単位 そろえる条件
気温 温度計 直射日光を避け、風通しをよくする
気圧 気圧計 hPa 地点と時刻を記録する
湿度 乾湿計など % 気温と同じ時刻に測る
風向 風向計 16方位など 障害物の少ない場所で、吹いてくる向きを読む
風速 風速計 m/s 風向と同時刻に測る
雲量 空全体に占める雲の割合 0〜10 空全体を見渡す

覚える合図は「量・器具・単位・条件」の4点セットです。

理解する:例題で理由を確かめる

校庭の気温を9時から15時まで比べる調査を考えます。9時は百葉箱の温度計、12時は日なたに置いた温度計、15時は百葉箱の温度計を使いました。この3点をそのまま折れ線で結んでも、空気の時間変化だけを表したとはいえません。12時だけ直射日光で温度計自身が温められる条件が加わるからです。

測定条件をそろえた気温観測とそろえていない観測左は三つの時刻すべて日陰で測る正しい比較、右は12時だけ日なたで測る比較できない例条件をそろえる9時12時15時すべて日陰・同じ高さ時間変化を比較できる条件が混ざる9時12時15時12時だけ日なた日射の影響が混ざる

例題:風向が「北西」と記録されていました。風はどちらへ進みますか。

風向は風が吹いてくる向きです。北西の風は、北西から南東へ進みます。「向かう先」ではなく「出発した側」で名付けるのがポイントです。

使う:間違い・誤答を直して練習する

誤答例:「風の強さを調べたいので、風向計を使い、単位はm/sとした。」

風向計が測るのは向きです。強さを数値で調べるなら風速計を使います。修正答案は「風速計を使い、風速をm/sで記録する」です。

さらに、入試では器具の置き方を問われます。「温度計の液だめに直接息を吹きかけない」「目盛りを正面から読む」「値だけでなく時刻と地点も記録する」のように、何の影響を避けるかまで考えましょう。

理解チェック1:気圧を表す単位は?hPa(ヘクトパスカル)です。地点と時刻も一緒に記録します。
理解チェック2:日なたの温度計が不適切な理由は?直射日光で温度計自身が温まり、その場所の空気の温度だけを示さなくなるからです。
理解チェック3:南の風はどちらからどちらへ吹く?南から北へ吹きます。風向は吹いてくる向きで表します。

転用する:まとめと次の学びへ

初見の観測表を見たら、最初に「何を測ったか」「器具は合っているか」「単位は何か」「地点・時刻・設置条件はそろっているか」を確認します。この順序なら、グラフの値を読む前に、比較してよいデータか判断できます。

次は、条件のそろった観測値を使って、湿度・露点・凝結量を一つの資料から段階的に計算します。今回の「量と単位を対応させる力」が、式の分子と分母を取り違えない土台になります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。