化石の出現と消失を時間順に読もう
このレッスンの役割
このレッスンは「環境変化と絶滅」6レッスンの2番目です。前のレッスンでは、個体の死・地域個体群の消失・種の絶滅を区別しました。ここでは、地層と化石の資料から、生物が現れた時期と見られなくなる時期を読みます。
完成の目安は、地層の新旧を確認し、化石が最後に確認される層を示しながら、何が言えて何がまだ言えないかを説明できることです。
知る・理解する
地層が上下逆転していなければ、下の層ほど古く、上の層ほど新しいという地層累重の法則を使えます。ある生物の化石が複数の層で見つかり、ある境界より上で見つからなくなると、その境界付近で個体数が減少したり絶滅したりした可能性を考えます。
ただし、「化石がない」には二つの意味があります。本当にその生物がいなかった場合と、いても化石にならなかった・まだ見つかっていない場合です。そのため、一地点の一層で見つからないだけでは絶滅を確定できません。
複数地点で同じ時期から消える、化石数が急減する、同時期に環境変化の証拠がある、といった独立した資料を組み合わせると判断が強くなります。
具体例で使う
地点Aと地点Bの地層を火山灰層で対応させます。生物Xの化石は、両地点とも火山灰層の直下までは見つかりますが、直上から新しい層では見つかりません。生物Yは上下どちらにも見つかります。
この資料から、Xは火山灰層ができた時期の前後に急減・消失した可能性があり、Yはその境界を越えて存在したと読めます。
しかし、火山灰を生じた噴火がXの絶滅原因だとまでは断定できません。同じ時期の気温、海面、食物、分布、別地域の化石を確かめる必要があります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「最上層で化石がないので、最上層の時代に突然絶滅した」は、化石記録の不完全さと時間幅を無視しています。
「下の層ほど新しい」と逆に読むと、出現と消失が入れ替わります。最初に地層の逆転がないか、時間の向きを確認します。
次は、環境変化が資源や繁殖へどう影響し、個体数減少を経て絶滅へつながるか、因果を途中で飛ばさず説明します。
自分で確かめよう
確認1:地層が逆転していないとき、下と上のどちらが古い?
下の地層ほど古く、上ほど新しいと考えます。確認2:一層から化石が出ないだけで絶滅を断定できない理由は?
生物がいても化石にならない、保存されない、まだ発見されていない可能性があるからです。確認3:絶滅の判断を強める資料は?
複数地点で同時期に消えること、化石数の急減、環境変化の証拠などです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。