設問が求める比較と期間を特定しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「進化に関する資料を考察する」6レッスンの1番目です。前のセクションでは、化石・骨格・発生・DNAという複数証拠を統合しました。ここでは、資料を見る前に、設問が何と何を、いつからいつまで、どの量で比べさせているかを特定します。
完成の目安は、長い設問から「対象・期間・量・求める答え」を抜き出し、観察、計算、説明、仮説評価のどれを行う問題かを一文で言えることです。
知る・理解する
資料問題で最初からグラフを眺めると、目立つ変化に引っぱられます。先に設問へ印を付けます。
| 確認するもの | 問いかけの例 | 抜き出す内容 |
|---|---|---|
| 対象 | AとBを比べ | どの集団・形質か |
| 期間 | 環境変化の前後で | どこからどこまでか |
| 量 | 割合の変化を | 個体数・割合・平均など |
| 答え方 | 根拠を示して説明せよ | 計算だけか、理由も必要か |
「進化について説明せよ」と思い込んで、自然選択の一般論を長く書いても、設問が「割合を求めよ」なら答えになりません。知っていることではなく、聞かれたことへ答えます。
具体例で使う
設問は「乾燥化の前後で、くちばしの厚い個体の割合がどのように変化したか、資料1をもとに述べよ」です。
対象は「くちばしの厚い個体」、期間は「乾燥化の前と後」、量は「割合」、答え方は「変化を資料の値で述べる」です。ここでは、乾燥の原因や遺伝の仕組みまで求めていません。
資料が乾燥化前20%、乾燥化後65%なら、「厚い個体の割合は20%から65%へ45ポイント増加した」と答えます。「増えた」だけより、値を根拠にした答えになります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「厚いくちばしは硬い種子を食べるのに有利だから増えた」だけでは、求められた割合変化の値がありません。
全期間の平均を出すのも、設問が前後比較ならずれています。
次は、設問で固定した対象と期間に合わせて、グラフの軸・単位・凡例・条件・標本数を読みます。
自分で確かめよう
確認1:資料を見る前に設問から抜き出す四つは?
比較対象、期間、量、求められる答え方です。確認2:「割合を求めよ」に自然選択の一般論だけを書く問題は?
知識は関係していても、求められた数量へ答えていません。確認3:20%から65%への変化はどう書く?
45ポイント増加した、と書きます。割合としてはもとの3.25倍です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。