LESSON 01

系統樹を読もう

系統樹の線と分岐点が表すものを知ろう

「系統樹を読もう」第1段階。先端・枝・分岐点・根元の意味を区別します。

系統樹の線と分岐点が表すものを知ろう

このレッスンの役割

このレッスンは「系統樹を読もう」6レッスンの1番目です。前のセクションでは、目的をもった変化ではなく、遺伝する個体差と繁殖差から進化を説明しました。ここでは、生物どうしの進化上の関係を表す系統樹の基本記号を学びます。

完成の目安は、先端・枝・分岐点・根元を指し示し、それぞれが何を表すかを自分の言葉で説明できることです。

知る・理解する

系統樹は、共通祖先から生物の系統が枝分かれしてきたという仮説を、木のような線で表した図です。次の四つを区別します。

部分 表すもの 読むときの注意
先端 比較している生物・分類群 完成形や進化の頂点ではない
祖先から子孫へ続く系統 一個体の一生ではない
分岐点 系統が分かれるもとになった共通祖先 実在した一種を単純化して表す
根元 図に含む全生物のより古い共通祖先側 時間の古い側を知る手がかり

系統樹の四つの部分根元から枝が伸び、分岐点で分かれて、生物A、生物B、生物Cの先端へ続く基本的な系統樹。系統樹は共通祖先からの枝分かれを表す生物A(先端)生物B(先端)生物C(先端)根元分岐点

この図では、AとBの線が同じ分岐点で合流し、その後でCの線と合流します。分岐点は「AがBに変わった場所」ではありません。AとBにつながる二つの系統が、共通祖先から分かれたことを表します。

具体例で使う

ネコ、イヌ、トカゲの三つが先端にある系統樹を考えます。ネコとイヌの枝が先に同じ分岐点へ集まり、その分岐点からさらに根元へたどるとトカゲの枝と合流するとします。

ここから、「ネコとイヌは、トカゲとの共通祖先より新しい共通祖先をもつ」と読めます。したがって、この三つの中ではネコとイヌの類縁関係がより近いといえます。

一方、この図だけからネコがイヌの祖先だとはいえません。先端に並ぶネコとイヌは、どちらも現在まで続いた別の系統だからです。また、枝の長さに年代の目盛りがないなら、「ネコの方が長い時間進化した」ともいえません。

誤答を直して次の学びへつなげる

「枝は一匹の生物の成長を表す」は誤りです。枝は世代をまたいで続く系統を表します。

「右端にある生物ほど進化している」も誤りです。先端の左右や上下は、見やすさのために置き換えられます。

次は、二つの先端から根元へ線をたどり、最初に合流する「最も新しい共通祖先」を正確に見つけます。

自分で確かめよう

確認1:分岐点は何を表す?二つ以上の系統が分かれるもとになった共通祖先を表します。
確認2:先端にいる生物は進化の完成形?いいえ。図で比較している現在または過去の分類群であり、完成形や頂点ではありません。
確認3:枝の長さから年代を読めるのはいつ?時間の尺度や「枝長が時間を表す」という説明が与えられているときだけです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。