環境変化から絶滅までの因果をつなごう
このレッスンの役割
このレッスンは「環境変化と絶滅」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、化石の出現と消失を時間順に読みました。ここでは、環境が変わったという事実から絶滅という結果までを、資源・生存・繁殖・個体数でつなぎます。
完成の目安は、「環境が変わったから絶滅した」と一足飛びに書かず、どの条件が変わり、なぜ次世代が減ったかを段階的に説明できることです。
知る・理解する
環境変化は、絶滅のきっかけになり得ます。しかし、気温低下そのものが「絶滅」という動作をするわけではありません。生物が利用できる食物・水・光・すみか・繁殖場所などが変わり、生存や繁殖成功が低下することで、個体数が世代ごとに減ります。
生存だけでなく繁殖を見ることが重要です。成体がしばらく生きていても、卵や種子が作られない、幼体が育たない状態が続けば、やがて個体数は減ります。
また、同じ環境変化でも影響は種ごとに異なります。食物の種類が多い種、広く移動できる種、休眠できる種などは影響を受けにくい場合があります。絶滅しやすさは「強い・弱い」という一語ではなく、形質と変化した環境の関係で決まります。
具体例で使う
島の鳥Xは大型の硬い種子だけを食べ、鳥Yは種子・昆虫・果実を食べます。干ばつ後、大型種子が90%減り、小型昆虫は40%残りました。
鳥Xでは食物不足により成体の死亡が増え、ひなの数も減りました。鳥Yは残った昆虫を利用でき、繁殖数の低下が小さく済みました。この差は、食物の利用範囲と環境変化の関係で説明できます。
鳥Xの絶滅を予測するには、現在数、出生数と死亡数、他地域へ移動できるか、干ばつが何年続くかも必要です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「干ばつが起きたので鳥Xは絶滅した」は、食物と繁殖を飛ばしています。「大型種子が減り、食物不足で死亡増・出生減が続き、個体数が減少した」とつなぎます。
「成体が生きているから安全」は、次世代が生まれるかを見ていません。
次は、個体数グラフと出生・死亡データを読み、どの集団で絶滅リスクが高まっているかを数量で判断します。
自分で確かめよう
確認1:環境変化と絶滅の間に入る要素は?
資源や生息条件の変化、生存・繁殖成功の低下、世代ごとの個体数減少などです。確認2:成体が残っていても危険な場合は?
繁殖できない、子や幼体が育たない状態が続き、次世代が補充されない場合です。確認3:同じ干ばつでも鳥XとYへの影響が違う理由は?
利用できる食物の種類など、各種の形質と変化した環境との関係が異なるからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。