仮説から資料に現れる予測を作ろう
このレッスンの役割
このレッスンは「進化に関する資料を考察する」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、グラフの軸・単位・条件を読みました。ここでは、仮説が正しいなら資料にどんな結果が現れるはずかを、データを見る前に予測します。
完成の目安は、「もし仮説が正しいなら、条件Aでは量Xが条件Bよりどうなるはずか」という比較可能な文を作り、実測値と照合できることです。
知る・理解する
仮説は、現象を説明する検証可能な考えです。予測は、その仮説が正しい場合に観察されるはずの結果です。
仮説:「硬い種子が多い環境では、厚いくちばしの個体が多く子を残す」
予測:「硬い種子条件では、薄いくちばしの個体より厚い個体の平均繁殖数が多くなり、世代後に厚い個体の割合が増える」
よい予測には、比較する条件、測る量、増える・減るなどの方向があります。「変化するだろう」だけでは、どんな結果でも当たったことになり、検証になりません。
具体例で使う
仮説Hは「低温では体毛の長い個体の生存率が高い」です。予測は「同じ開始個体数で低温条件に置いたとき、長毛個体の生存率が短毛個体より高くなる」です。
実測値が長毛80%、短毛35%ならHと合います。ただし、長毛群だけ餌が多かったなら、体毛以外の条件が違うのでHを十分に確かめられません。
通常温度でも長毛80%、短毛35%なら、低温特有の効果か区別するため通常温度の比較が必要です。対照条件は、仮説の原因を切り分けます。
誤答を直して次の学びへつなげる
結果を見た後で「この結果になると思っていた」と書くと、どんな結果にも合わせられます。先に予測を作ります。
資料が予測と合っても「証明された」と断定せず、「仮説を支持する」とします。別原因でも同じ結果が出る可能性があるからです。
次は、割合・増減率・平均繁殖数を計算し、予測と実測値がどの程度合うかを数量で比べます。
自分で確かめよう
確認1:よい予測に含める三つは?
比較条件、測る量、増減や大小の方向です。確認2:仮説と予測の違いは?
仮説は現象の説明、予測は仮説が正しければ観察されるはずの具体的結果です。確認3:予測と実測が合っても証明としない理由は?
別の原因でも同じ結果が生じる可能性があり、追加の独立証拠が必要だからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。