LESSON 01

進化に関する資料を考察する

仮説から資料に現れる予測を作ろう

「進化に関する資料を考察する」第3段階。仮説から比較できる予測を作り実測と照合します。

仮説から資料に現れる予測を作ろう

このレッスンの役割

このレッスンは「進化に関する資料を考察する」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、グラフの軸・単位・条件を読みました。ここでは、仮説が正しいなら資料にどんな結果が現れるはずかを、データを見る前に予測します。

完成の目安は、「もし仮説が正しいなら、条件Aでは量Xが条件Bよりどうなるはずか」という比較可能な文を作り、実測値と照合できることです。

知る・理解する

仮説は、現象を説明する検証可能な考えです。予測は、その仮説が正しい場合に観察されるはずの結果です。

仮説:「硬い種子が多い環境では、厚いくちばしの個体が多く子を残す」

予測:「硬い種子条件では、薄いくちばしの個体より厚い個体の平均繁殖数が多くなり、世代後に厚い個体の割合が増える」

仮説から比較できる予測を作る硬い種子という条件から、厚いくちばしの繁殖数増加、次世代の割合増加という予測へ進み、実測資料と照合する。仮説を、資料で外れる可能性のある文にする条件硬い種子が多い予測厚い個体の繁殖数が多い世代後厚い個体の割合が増える実測値が逆なら、仮説または条件を見直す結果を見てから都合のよい予測を作らない

よい予測には、比較する条件、測る量、増える・減るなどの方向があります。「変化するだろう」だけでは、どんな結果でも当たったことになり、検証になりません。

具体例で使う

仮説Hは「低温では体毛の長い個体の生存率が高い」です。予測は「同じ開始個体数で低温条件に置いたとき、長毛個体の生存率が短毛個体より高くなる」です。

実測値が長毛80%、短毛35%ならHと合います。ただし、長毛群だけ餌が多かったなら、体毛以外の条件が違うのでHを十分に確かめられません。

通常温度でも長毛80%、短毛35%なら、低温特有の効果か区別するため通常温度の比較が必要です。対照条件は、仮説の原因を切り分けます。

誤答を直して次の学びへつなげる

結果を見た後で「この結果になると思っていた」と書くと、どんな結果にも合わせられます。先に予測を作ります。

資料が予測と合っても「証明された」と断定せず、「仮説を支持する」とします。別原因でも同じ結果が出る可能性があるからです。

次は、割合・増減率・平均繁殖数を計算し、予測と実測値がどの程度合うかを数量で比べます。

自分で確かめよう

確認1:よい予測に含める三つは?比較条件、測る量、増減や大小の方向です。
確認2:仮説と予測の違いは?仮説は現象の説明、予測は仮説が正しければ観察されるはずの具体的結果です。
確認3:予測と実測が合っても証明としない理由は?別の原因でも同じ結果が生じる可能性があり、追加の独立証拠が必要だからです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。