LESSON 01

進化の複数の証拠を組み合わせる

四種類の証拠から観察事実を取り出そう

「進化の複数の証拠を組み合わせる」第2段階。資料から観察事実を解釈と分けて記録します。

四種類の証拠から観察事実を取り出そう

このレッスンの役割

このレッスンは「進化の複数の証拠を組み合わせる」6レッスンの2番目です。前のレッスンでは、化石・相同器官・発生・遺伝情報が答える問いを分けました。ここでは、資料から直接読める事実を先に記録し、系統の解釈を後から加えます。

完成の目安は、「資料のどこに何があるか」を具体的に書き、「だから何が考えられるか」と混ぜずに説明できることです。

知る・理解する

資料問題では、最初から結論を決めると、都合のよい部分だけを見てしまいます。次の二段階を守ります。

  1. 観察事実:形、位置、数、順番、一致する文字などを書く。
  2. 解釈:その事実がどの仮説と合うかを書く。

観察事実と解釈を分ける左に四種類の資料、中央に観察記録、右に系統仮説を置き、資料から結論へ直接飛ばず記録を挟む。資料→観察記録→解釈の順に進む資料・地層と化石・骨格図・胚の図・DNA配列観察記録位置・形・数対応する部分共通点と差一致する文字解釈どの系統仮説と合うか「共通祖先がいた」は観察ではなく、証拠から考えた説明

骨格図なら、外形だけでなく骨の接続順を見ます。ヒトの腕、クジラのひれ、コウモリの翼は働きや形が違っても、上腕骨・橈骨と尺骨・手の骨という対応が読めます。

発生図なら、同じ発生段階を比べます。成長段階が違う図を比べて「似ていない」と判断してはいけません。DNA配列なら、同じ位置をそろえて一致と差を数えます。

具体例で使う

資料に、生物AとBの前肢骨格があります。Aは歩行、Bは遊泳に使いますが、どちらも一本の上腕骨、二本の前腕骨、その先の複数の手の骨が同じ順で接続しています。

観察事実は「働きは異なるが、骨の種類と接続順が対応する」です。解釈は「基本構造を共通祖先から受け継ぎ、それぞれの環境で形や働きが変化した可能性がある」です。

さらにDNA資料でAとBの特定配列が、比較したCより多く一致すれば、別種類の証拠もAとBの近い系統関係と合います。

誤答を直して次の学びへつなげる

観察欄に「AとBは近縁である」と書くのは、結論を観察事実として扱っています。まず、どの骨がどう対応したかを書きます。

「翼という同じ働きがあるから相同器官」とするのも誤りです。働きではなく、内部の基本構造と位置の対応を確かめます。

次は、こうして取り出した独立した観察事実が、同じ系統仮説を支えるときに、なぜ説明の信頼度が高まるかを考えます。

自分で確かめよう

確認1:「DNA100文字中94文字が一致」は観察と解釈のどちら?配列から直接数えた観察事実です。
確認2:相同器官を調べるとき、外形より何を見る?骨や器官の種類、位置、接続順などの基本構造を見ます。
確認3:発生図を比べるときの条件は?同じ発生段階どうしをそろえて、共通点と差を比べます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。