複数資料を時間・系統・集団の三層へ整理しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「生物の進化の入試総合」6レッスンの2番目です。前のレッスンでは、設問から使う技能を選びました。ここでは、複数資料を時間・系統・集団の三層へ分け、どの資料がどの説明を担当するか整理します。
完成の目安は、資料番号を三層の表へ配置し、「過去の順序」「共通祖先」「集団内の割合変化」を混同せずに結べることです。
知る・理解する
進化問題では、同じ「変化」という言葉が異なる尺度を表します。
| 層 | 主な資料 | 説明すること |
|---|---|---|
| 時間 | 地層、化石、年代 | いつ出現・消失したか |
| 系統 | 系統樹、相同器官、DNA | どの共通祖先から分かれたか |
| 集団 | 個体差、繁殖数、割合グラフ | 世代で形質割合がどう変わったか |
化石Aが古いから現生Bの直接祖先とは限りません。時間層の先後だけでは、系統層の親子関係を確定できないからです。また、一個体の体が変わることと、集団の割合が世代で変わることも別です。
具体例で使う
資料1は500万年前から100万年前までの化石、資料2は現生三種の系統樹、資料3は干ばつ前後の形質割合、資料4は形質別の平均繁殖数です。
資料1を時間層、資料2を系統層、資料3・4を集団層へ置きます。資料1と2から化石種と現生種の共通性を考え、資料3と4から環境変化後の自然選択を説明します。
最後に「化石が示す過去の形態と系統樹が示す共通祖先の仮説に加え、現生集団では繁殖差により形質割合が変化した」と、役割を保って結びます。
誤答を直して次の学びへつなげる
資料がページに出た順に結論を書くと、時間と集団の尺度が混ざりやすくなります。
「化石種が現生種に変身した」も、個体と系統を混同しています。
次は、三層へ整理した資料を使い、化石・系統樹・自然選択を一つの因果説明へつなぎます。
自分で確かめよう
確認1:個体数や形質割合のグラフはどの層?
集団層です。世代を通した集団内の割合変化を扱います。確認2:古い化石だけで直接祖先と断定できない理由は?
年代の先後は分かっても、系統上の直接的な親子関係までは示さないからです。確認3:資料整理の目的は?
各資料が答える尺度と役割を保ち、個体・集団・系統や時間順を混同せず結ぶためです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。