枝を回転しても関係が変わらないと説明しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「系統樹を読もう」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、二つの枝を根元へたどり、最も新しい共通祖先を見つけました。ここでは、分岐点を軸に枝を回転しても、系統関係は変わらないことを理解します。
完成の目安は、見た目の違う二つの系統樹について、共有する分岐点を対応させて「同じ関係」か「違う関係」かを判断できることです。
知る・理解する
系統樹の分岐点は、モビールのつなぎ目のように考えられます。つなぎ目を回して先端の左右や上下を入れ替えても、どの枝が同じつなぎ目から出ているかは変わりません。
図の右側ではAとCが紙の上で離れて見え、BとCが隣です。しかし、枝を根元へたどると、AとBが同じ新しい分岐点を共有しています。したがって二つの図は同じ関係です。
同じ系統樹か確かめるときは、各生物について「最初にどの生物の枝と合流するか」を一覧にします。先端の順番を比べるだけでは判定できません。
具体例で使う
系統樹Xは上からネコ、イヌ、ウマ、系統樹Yは上からウマ、ネコ、イヌと並んでいます。どちらもネコとイヌの枝が最初に合流し、その後ウマと合流するなら、二つは同じ系統関係です。
一方、系統樹Zでイヌとウマが最初に合流し、その後ネコと合流するなら、枝の回転ではXと一致させられません。最も新しい共通祖先を共有する組が変わっているからです。
入試では、枝を斜めや円形に描くこともあります。形に慣れようとするより、二つの先端から根元へたどる手順を毎回使う方が確実です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「横に並んでいる二つが最も近縁」は誤りです。横の間隔は系統関係を表しません。
「枝を回転すると祖先が変わる」も誤りです。回転で変わるのは配置だけで、分岐点への接続は同じです。
次は、完成した系統樹を読む側から一歩進み、共有する特徴の表を使って分岐順を組み立てます。
自分で確かめよう
確認1:枝を回転しても変わらないものは?
どの生物がどの分岐点を共有するか、つまり共通祖先と類縁関係です。確認2:二つの系統樹が同じか確かめる方法は?
各先端から根元へたどり、最初に合流する相手と分岐順序を比べます。確認3:AとBの先端が離れていても近縁といえるのはいつ?
AとBが、ほかの生物より新しい共通祖先を共有するときです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。