LESSON 01

系統樹を読もう

枝を回転しても関係が変わらないと説明しよう

「系統樹を読もう」第3段階。枝の回転と横並びに惑わされず分岐関係を読みます。

枝を回転しても関係が変わらないと説明しよう

このレッスンの役割

このレッスンは「系統樹を読もう」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、二つの枝を根元へたどり、最も新しい共通祖先を見つけました。ここでは、分岐点を軸に枝を回転しても、系統関係は変わらないことを理解します。

完成の目安は、見た目の違う二つの系統樹について、共有する分岐点を対応させて「同じ関係」か「違う関係」かを判断できることです。

知る・理解する

系統樹の分岐点は、モビールのつなぎ目のように考えられます。つなぎ目を回して先端の左右や上下を入れ替えても、どの枝が同じつなぎ目から出ているかは変わりません。

回転しても同じ二つの系統樹左は上からA、B、C、右は上からC、B、Aだが、どちらもAとBが最も新しい共通祖先を共有する。先端の順番ではなく、分岐点のつながりを見るABCCBAどちらもAとBが新しい共通祖先を共有する

図の右側ではAとCが紙の上で離れて見え、BとCが隣です。しかし、枝を根元へたどると、AとBが同じ新しい分岐点を共有しています。したがって二つの図は同じ関係です。

同じ系統樹か確かめるときは、各生物について「最初にどの生物の枝と合流するか」を一覧にします。先端の順番を比べるだけでは判定できません。

具体例で使う

系統樹Xは上からネコ、イヌ、ウマ、系統樹Yは上からウマ、ネコ、イヌと並んでいます。どちらもネコとイヌの枝が最初に合流し、その後ウマと合流するなら、二つは同じ系統関係です。

一方、系統樹Zでイヌとウマが最初に合流し、その後ネコと合流するなら、枝の回転ではXと一致させられません。最も新しい共通祖先を共有する組が変わっているからです。

入試では、枝を斜めや円形に描くこともあります。形に慣れようとするより、二つの先端から根元へたどる手順を毎回使う方が確実です。

誤答を直して次の学びへつなげる

「横に並んでいる二つが最も近縁」は誤りです。横の間隔は系統関係を表しません。

「枝を回転すると祖先が変わる」も誤りです。回転で変わるのは配置だけで、分岐点への接続は同じです。

次は、完成した系統樹を読む側から一歩進み、共有する特徴の表を使って分岐順を組み立てます。

自分で確かめよう

確認1:枝を回転しても変わらないものは?どの生物がどの分岐点を共有するか、つまり共通祖先と類縁関係です。
確認2:二つの系統樹が同じか確かめる方法は?各先端から根元へたどり、最初に合流する相手と分岐順序を比べます。
確認3:AとBの先端が離れていても近縁といえるのはいつ?AとBが、ほかの生物より新しい共通祖先を共有するときです。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。