化石の産出表から共通点・相違点を読み取ろう
このレッスンの役割
このレッスンは「化石が示す過去の生物」6レッスンの4番目です。前のレッスンで、化石記録には残りやすさの偏りがあると学びました。ここでは、複数の地層にどの化石が見つかったかを表で比較します。
完成の目安は、化石の産出範囲、形の共通点・相違点を正確に読み、ある層で見つからないことを「存在しなかった」と即断せずに説明できることです。
知る・理解する
産出表では、縦に地層、横に化石の種類を置き、見つかった場所へ印をつけます。まず表が直接示す「どの層で見つかったか」を読みます。その後で、生息した時期や環境を推定します。
化石Aが下層・中層・上層すべてにあり、化石Bが中層だけにあるなら、確認された産出範囲はAの方が広いといえます。ただし、Bが他の時期に絶対存在しなかったとは、保存や未発見の可能性があるため断定できません。
形態比較では、同じ部分を同じ向き・縮尺で比べます。殻の巻き方、関節の位置、歯の形など、対応する部分の共通点と相違点を言葉で記します。
具体例で使う
表で、化石Aは三層すべて、Bは中層、Cは中層と上層から見つかりました。直接いえるのは「Aの確認された産出範囲が最も広い」「Bは中層でのみ確認された」「BとCは中層で共存していた可能性がある」です。
上層にBがない理由は、絶滅だけとは限りません。化石になりにくかった、まだ発見されていない、その場所から移動した可能性もあります。別地点の地層や標本数を追加すると推定が強まります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「空欄だからその時代に絶対いなかった」は、未発見と不在を同じにしています。「この調査では確認されなかった」と書きます。
「化石が多い層ほど生物の種類が多かった」も、保存条件や採集量を無視しています。比較条件を確認します。
次は、似た化石を直接の祖先と決めつける誤りや、化石記録を完全な一覧とみなす誤りを直します。
自分で確かめよう
確認1:表の空欄が直接示すことは?
その調査・地層では、その化石が確認されなかったことです。確認2:化石Aが三層すべてにあるとき何といえる?
この資料では、Aの確認された産出範囲が三層にわたるといえます。確認3:形の比較でそろえるものは?
比べる部位、向き、縮尺などをそろえます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。