独立した証拠が同じ系統仮説を支える理由を説明しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「進化の複数の証拠を組み合わせる」6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、四種類の資料から観察事実を取り出しました。ここでは、異なる方法で得た証拠が同じ系統仮説と合うと、なぜ仮説が強くなるかを説明します。
完成の目安は、証拠の数だけでなく、互いに独立した観察か、同じ予測を別方向から確かめているかを判断できることです。
知る・理解する
仮説「AとBはCより新しい共通祖先をもつ」からは、いくつかの予測が生まれます。AとBでは、基本的な骨格配置がより多く対応する、発生過程に共通点がある、特定のDNA配列の差がCとの比較より少ない、といった予測です。
もし骨格の見方に思い込みがあっても、DNA配列は別の測定なので同じ誤りをそのまま繰り返しにくいです。異なる由来の証拠が同じ結論へ集まることを、証拠の収束と考えます。
ただし、同じ骨格標本を四人が写して四枚の図にしても、独立した四証拠ではありません。もとの情報が同じだからです。証拠数ではなく、どの観察・測定から得たかを確認します。
具体例で使う
仮説Hは「クジラとカバは、ウマより近縁である」です。資料1は足首骨の構造、資料2は特定のDNA配列、資料3は複数の化石の年代と特徴を示します。
三資料がそれぞれ、クジラとカバの共通性をウマとの共通性より強く示すなら、Hは一種類の外見だけでなく、構造・分子・時間順の予測と合います。
一方、資料4が資料2と同じDNA配列を別の色で図にしただけなら、新しい独立証拠とは数えません。また、反する発生資料があれば無視せず、比較段階や測定対象を再確認します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「資料が10枚あるので正しい」は、10枚が同じ情報の複製かもしれません。
「多数決で3対1だから反対資料は無視する」も誤りです。反対資料の質、比較条件、別仮説を確かめます。
次は、DNAやアミノ酸の短い配列を同じ位置で比べ、違う文字の数を類縁関係の一つの証拠として使います。
自分で確かめよう
確認1:独立した証拠とは?
異なる観察対象や測定方法から得られ、同じ元資料の単なる複製ではない証拠です。確認2:独立証拠が集まると仮説が強まる理由は?
異なる予測が同時に合い、一つの測定誤りや思い込みだけでは説明しにくくなるからです。確認3:反する資料が一つ出たらどうする?
無視せず、資料の質や比較条件を確かめ、仮説の修正や別仮説を検討します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。