LESSON 01

細胞の形と働きの関係

赤血球の薄く変形しやすい形を酸素運搬と結ぼう

「細胞の形と働きの関係」第2段階。赤血球の薄さと変形しやすさを酸素運搬に結びます。

赤血球の薄く変形しやすい形を酸素運搬と結ぼう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、形の特徴が働く条件を変えると学びました。今回は赤血球について、中央がくぼんだ薄い形と変形しやすさが、酸素を運ぶ仕事にどう役立つかを考えます。

完成の目安は、「赤いから酸素を運ぶ」ではなく、酸素の出入りと毛細血管の通過という二つの理由を、形から説明できることです。

知る・理解する

人の赤血球は、中央が少しくぼんだ円盤状です。球に比べて薄い部分が多く、表面から内部までの距離が短くなります。

酸素は赤血球の表面を通って出入りします。表面積が広く、内部までの距離が短いほど、酸素を受け取ったり渡したりしやすくなります。

また、赤血球は変形しやすく、直径が赤血球と同程度か、それより細い毛細血管も通ります。体のすみずみまで酸素を届けるには、血液の中に浮くだけでなく、細い通り道を進める必要があります。

赤血球の薄い形と毛細血管での変形左に中央がくぼんだ赤血球への酸素の出入り、右に細い毛細血管を変形して通る赤血球を示す薄く広い表面から酸素が出入り形を変えて細い毛細血管を通る

人を含む哺乳類の成熟した赤血球には核がありません。その分、酸素を運ぶヘモグロビンを多く含められます。ただし、このレッスンの中心は核の有無の暗記ではなく、薄さと変形しやすさの意味です。

例題で使う・転用する

同じ体積の細胞AとBがあります。Aは球に近く、Bは薄い円盤状です。酸素が表面から内部へ移動するとき、短い距離で広い表面を使えるのはBです。

さらに、細い管を通す実験で、Aは入口で止まり、Bは形を変えて通りました。この結果は、Bの形が物質の出入りだけでなく、体の細部への運搬にも向くことを示します。

記述では「薄いので酸素が移動する距離が短く、変形しやすいので細い毛細血管を通れる。そのため酸素を体のすみずみへ運びやすい」と二つの因果を分けます。

よくある間違いを直す

「赤血球が縮んで血液を押す」は誤りです。血液を送り出す主な力は心臓の働きです。赤血球は血液とともに流れ、酸素を運びます。

「赤血球は完全な球」も誤りです。正面からの模式図だけでなく、横から見た薄さや中央のくぼみを確認します。

「小さければ小さいほどよい」とも限りません。酸素を十分に運ぶ内容量も必要です。形には、出入りのしやすさと運べる量の両方が関係します。

理解チェックと次の一歩

確認1:赤血球が薄いことの利点は?酸素が出入りする表面が広くなり、表面から内部までの距離も短くなるため、酸素を受け渡ししやすくなります。
確認2:変形しやすさは何に役立つ?体のすみずみにある細い毛細血管を通り、酸素を届けることに役立ちます。
確認3:赤血球が血液を押し出すという説明はなぜ誤り?血液を送り出す力は主に心臓がつくり、赤血球は血液とともに流れて酸素を運ぶからです。

次は、物質を運ぶ細胞から情報を伝える細胞へ進みます。神経細胞の長い突起と枝分かれを、それぞれ別の働きに結びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。