LESSON 01

細胞と生物の体の入試総合

顕微鏡の操作ミスを像の変化から直そう

「細胞と生物の体の入試総合」第2段階。像の暗さ・ずれ・ぼけを原因となる操作へ結びます。

顕微鏡の操作ミスを像の変化から直そう

このレッスンの役割

前のレッスンで、総合問題を四つの技能へ分けました。ここでは「操作」に絞り、像が見えない・暗い・端へずれた・ぼけたとき、起きたことから直す操作を選びます。

手順を丸暗記するだけでなく、「なぜ低倍率から始めるのか」「なぜプレパラートを像と同じ向きへ動かすのか」を説明できる状態が完成です。

知る・理解する

顕微鏡では、対物レンズの倍率を上げるほど、視野は狭く暗くなります。見える範囲が狭いため、最初から高倍率にすると目的物を探しにくくなります。低倍率で像を見つけ、視野の中央へ置いてから倍率を上げます。

顕微鏡の像は上下左右が逆に動いて見えます。これは「像を左へ動かしたいならプレパラートを右へ」と覚えるより、像が右端ならプレパラートも右へ動かす、と考えると安定します。プレパラートを右へ動かすと、像は左へ移動して中央に近づくからです。

視野右端の像を中央へ動かす関係像が右端にあり、プレパラートを右へ動かすと像が左の中央へ移る動かす前:像は右端標本を右へ像は左へ動き中央へ

具体例で使う

症状から原因候補を切り分けます。

症状 まず確かめること 操作
全体が暗い 光が通っているか 反射鏡・光源・しぼりを調節
何も見えない 目的物が視野内か 低倍率へ戻し、中央へ置く
輪郭がぼける ピントと標本の厚さ 横から近づけ、接眼しながら離して合わせる
高倍率で消えた 中央に置いたか 低倍率へ戻して中央にする
ごみのような点 どこを動かすと点が動くか プレパラートを動かし、標本かレンズか判定

対物レンズとプレパラートを近づけるときは横から見ます。接眼レンズをのぞきながら近づけると、レンズがプレパラートへ当たる危険があるためです。のぞきながらは、レンズを標本から離す方向へ動かしてピントを合わせます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「高倍率ほど詳しく見えるから、最初から高倍率がよい」は誤りです。詳しく見えるのは、目的物を見つけて中央へ置けた後です。探索は低倍率、詳細確認は高倍率と役割を分けます。

「像が右にあるから、標本を左へ動かす」も逆です。像と標本は反対に動くので、像を左へ寄せたいときは標本を右へ動かします。方向を迷ったら、標本をほんの少し動かし、像の動きを確かめてから続けます。

自分で確かめよう

確認1:低倍率から始める理由を二つ答えよう。視野が広く目的物を探しやすいこと、対物レンズとプレパラートの距離が比較的あり安全に操作しやすいことです。
確認2:像が視野の左上にある。中央へ寄せるには標本をどちらへ動かす?左上へ動かします。像は反対の右下へ動き、中央へ近づきます。
確認3:高倍率へ変えた直後に像が消えた。最初の一手は?低倍率へ戻します。目的物を視野の中央に置き直し、ピントと明るさを整えてから再び高倍率にします。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。