LESSON 01

細胞の形と働きの関係

根毛細胞の長い突起が吸収面積を広げると説明しよう

「細胞の形と働きの関係」第4段階。根毛の突起と吸収面積・吸水量を結びます。

根毛細胞の長い突起が吸収面積を広げると説明しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、神経細胞の長い突起を情報が届く距離に結びました。今回は同じ「長い突起」でも働きが違う根毛細胞を扱い、土と触れる面積から水や無機養分の吸収を説明します。

完成の目安は、根毛を小さな根と誤解せず、一個の細胞の一部が細長く伸びたものとして捉え、突起の長さや本数と吸収量のデータを読めることです。

知る・理解する

根の先端に近い部分には、表面の細胞から細長く伸びた根毛が多数あります。根毛は、多細胞でできた細い根ではなく、根の表面にある一個の細胞の突起です。

土は均一な水のかたまりではありません。粒と粒のすき間に水があり、根毛がそのすき間へ伸びることで、根が土と触れる面積が広がります。

根毛細胞の突起が土との接触面積を広げる根の表面の細胞から長い根毛が土の粒の間へ伸び、水を取り入れる様子根毛:一個の細胞の突起土の粒の間の水と接触

突起が長く、根毛の数が多いほど、土と接する総面積は大きくなります。面積が広がると、水や水に溶けた無機養分が細胞へ入る場所も増えます。

例題で使う・転用する

同じ大きさの根を二つ比べました。根Aには根毛がほとんどなく、土と触れる表面積を1とします。根Bには多数の根毛があり、表面積は根Aの8倍でした。同じ条件で1時間置くと、根Bが吸収した水は根Aの約6倍でした。

表面積が8倍でも吸収量は6倍なので、完全な比例ではありません。それでも、根毛がある方が土との接触面積と吸収量の両方で大きいことから、長い突起が吸収に役立つと説明できます。

差が8倍と6倍になる理由には、土の水分のむらや、細胞内外の条件などが考えられます。この資料だけで一つに決めず、「表面積以外の条件も影響する」と範囲を示します。

よくある間違いを直す

「根毛は細い根」は誤りです。根毛は、根の表面の一個の細胞から伸びた突起です。

「長いので水を遠くへ運ぶ」と神経細胞と同じ説明を当てはめないようにします。根毛では、土と触れる面積と範囲が広がることが中心です。吸収した水を上へ長距離運ぶ働きは、根や茎の別の組織が担います。

「表面積が2倍なら吸収量も必ず2倍」とも限りません。水分量や温度など、ほかの条件も吸収に影響します。

理解チェックと次の一歩

確認1:根毛とは何?根の表面にある一個の細胞から細長く伸びた突起です。
確認2:長い突起が吸収に役立つ理由は?土の粒の間へ伸び、土と触れる表面積と範囲を広げるため、水や無機養分が入る場所が増えるからです。
確認3:表面積と吸収量が完全に比例しないとき、何を考える?土の水分、温度、細胞内外の条件など、表面積以外の要因も影響すると考えます。

次は、三種類の細胞を比較し、形を見ただけで働きを決めつける誤答や、「必要だからその形になった」という説明を修正します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。