LESSON 01

顕微鏡観察の準備

倍率・視野・像の動きを一つのモデルで理解しよう

総合倍率を計算し、倍率と視野・明るさの関係、プレパラートと像の逆向きの動きを予測します。

倍率・視野・像の動きを一つのモデルで理解しよう

このレッスンの役割

「顕微鏡観察の準備」6本の4本目です。低倍率で対象を見つけた後、高倍率にすると何が変わるかを扱います。計算・視野・像の動きを別々に暗記せず、一つの光学的な見え方として整理します。

今日のゴールは、総合倍率を計算し、倍率を上げると像は大きく、視野は狭く暗くなること、プレパラートと像は逆向きに動くことを予測することです。

知る・理解する

総合倍率は「接眼レンズの倍率×対物レンズの倍率」です。接眼10倍・対物40倍なら、総合倍率は400倍です。足し算ではありません。

低倍率と高倍率の視野の違い低倍率の広い視野では対象全体が小さく見え、高倍率の狭い視野では中央の一部が大きく暗めに見える比較図低倍率:広い・明るい倍率を上げる高倍率:狭い・暗い・大きい

倍率を上げると、低倍率の視野中央にあった一部を拡大して見ることになります。だから対象を中央へ置いてからレボルバーを回します。高倍率では光量が不足しやすいため、しぼりを調整します。

顕微鏡の像は上下左右が逆に見えます。像を視野の中央へ動かしたいときは、プレパラートを像が動いてほしい向きと反対へ動かします。例えば像が右上にあり中央へは左下へ動かしたいなら、プレパラートは右上へ動かします。

例題で使う・転用する

接眼レンズ10倍、対物レンズ4倍で観察中です。対物レンズを40倍へ変えると、総合倍率は40倍から400倍へ10倍になります。像の長さは大きく見えますが、視野に入る範囲は狭くなり、見える細胞数は減ります。

問「像が視野の左にある。中央へ動かすにはプレパラートをどちらへ動かすか。」像は右へ動かしたいので、プレパラートは左へ動かします。「像と反対」と丸暗記するより、まず像をどちらへ動かしたいか矢印を書くと確実です。

よくある間違いを直す

「高倍率ほど広い範囲を詳しく見られる」は誤りです。詳しく見える代わりに、範囲と明るさを失います。

「接眼10倍と対物40倍で50倍」も誤りです。二段階で拡大するため掛け算し、400倍です。

理解チェックと次の一歩

確認1:接眼15倍、対物10倍の総合倍率は?15×10=150倍です。
確認2:倍率を上げると視野と明るさはどうなる?視野は狭くなり、一般に暗くなります。
確認3:像を右へ動かしたいとき、プレパラートは?左へ動かします。像とプレパラートは逆向きに動いて見えます。

倍率・視野・明るさ・像の動きを関連づけられました。次は「見えない」とき、症状から原因を切り分けて安全に直します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。