LESSON 01

顕微鏡像の倍率と大きさ

倍率・視野・実寸を混同する計算を直そう

「顕微鏡像の倍率と大きさ」第5段階。計算の最初の誤りを特定して直します。

倍率・視野・実寸を混同する計算を直そう

このレッスンの役割

ここまでに、総合倍率、視野直径、見える個数、細胞の実寸を順に学びました。今回は、答えを見て直すのではなく、誤答の最初に正しくなくなった行を見つけます。

完成の目安は、加算、比例の向き、直径と面積、使う個数、単位という五種類の誤りを分類し、正しい式へ戻せることです。

知る・理解する

計算前に、量と単位を表へ分けます。

代表的な単位・表し方 主な関係
総合倍率 接眼×対物
視野直径 mmなど 倍率と反比例
視野面積 mm²など 直径の比の2乗
細胞の実寸 mm、μm 視野直径÷直径上の個数

倍率から実寸までの検算経路レンズ倍率、視野直径、直径上の細胞数、実寸と単位を順に確認する接眼×対物総合倍率倍率と反比例視野直径直径上の個数何個分か直径÷個数実寸+単位答えが不自然なら一段ずつ戻る

この順番を保つと、たとえば「細胞が2 mm」という不自然な答えが出たとき、視野直径と個数、単位変換を逆向きに確認できます。

例題で使う・転用する

誤答を直します。

接眼10倍、対物40倍。100倍の視野直径が2.0 mmで、直径上に細胞が10個並ぶ。

誤答:

  1. 総合倍率=10+40=50倍
  2. 400倍の視野直径=2.0×4=8.0 mm
  3. 細胞一個=8.0÷10=0.8 mm

最初の誤りは1行目です。総合倍率は10×40=400倍です。次に倍率が100倍から400倍へ4倍なので、視野直径は2.0÷4=0.50 mmです。400倍の像で直径上に10個並ぶなら、0.50÷10=0.050 mm=50 μmです。

よくある間違いを直す

答えだけを50 μmへ書き換えてはいけません。最初の誤りを直さないと、別の数字で同じ間違いを繰り返します。

視野全体の細胞数を求める問題では面積比、細胞一個の長さを求める問題では直径上の個数を使います。「全体」と「一列」を囲んで区別します。

単位を書かずに終えると、0.05がmmかμmか分かりません。式の各値に単位を付け、最後に問いの単位へ合わせます。

理解チェックと次の一歩

確認1:接眼15倍、対物20倍を35倍とした誤りは?倍率を足しています。総合倍率は15×20=300倍です。
確認2:倍率が5倍で視野直径も5倍とした誤りは?比例の向きが逆です。同じ装置なら視野直径はおよそ1/5です。
確認3:0.06 mmを6 μmとした誤りは?1 mm=1000 μmの変換を誤っています。0.06 mm=60 μmです。

次は、レンズ倍率・視野・細胞数が一つの資料に混ざった入試型問題で、必要な情報を選び、実寸まで求めます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。