細胞壁がない動物細胞の形と並び方を読もう
このレッスンの役割
「動物細胞を観察しよう」6本の4本目です。動物細胞の基本構造を整理したので、ここでは口内上皮細胞が植物細胞のような四角い格子にならず、不規則な形で重なって見える理由を考えます。
今日のゴールは、細胞壁がない動物細胞でも細胞膜で区切られていること、プレパラート上のばらばらな配置は体内での本来の並びをそのまま示さないことを説明することです。
知る・理解する
動物細胞は丈夫な細胞壁をもたないため、固定された四角形にはなりません。組織の中では隣の細胞と接して表面を覆いますが、綿棒で採取して水滴へ広げると、一つずつ離れたり折れ曲がったりします。
したがって、観察像で細胞が離れていても、体の中でもばらばらだったとは言えません。標本を作る操作で本来の位置関係が変わることがあります。
細胞壁がないから境界がないわけでもありません。薄い細胞膜が内外を分けます。像では核を中心に淡い細胞質の広がりをたどると、細胞のおよその範囲を見つけられます。
例題で使う・転用する
写真Aでは四角い細胞が規則的に並び、写真Bでは不規則な細胞が離れて見えます。Bについて「細胞壁がないので細胞の境界がない」と説明した生徒がいます。
修正は「Bには細胞壁はないが、細胞膜が内外を区切っている。プレパラート作成で細胞が離れたため、境界が薄く不規則に見える」です。
よくある間違いを直す
「四角くなければ細胞ではない」は誤りです。形より、細胞膜で囲まれた細胞質と核の対応を見ます。
「プレパラートの配置=体内の配置」でもありません。採取・水滴・カバーガラスで位置や向きが変わる可能性を考えます。
理解チェックと次の一歩
確認1:動物細胞が不規則な形に見えやすい理由は?
丈夫な細胞壁がなく、採取やプレパラート作成で形や位置が変わりやすいからです。確認2:細胞壁がなくても境界はある?
あります。細胞膜が細胞の内外を区切ります。確認3:像で細胞が離れていれば、体内でも離れていた?
断定できません。採取して広げる操作で離れた可能性があります。動物細胞の形と並びを、構造と標本作成の両方から説明できました。次は口内細菌・気泡・汚れを動物細胞や核と区別します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。