細胞の像から種類と働きを根拠付きで判断しよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、観察像を正しく得る操作を確認しました。今回は得られた写真や模式図から、植物細胞と動物細胞の共通点・相違点を読み、働きについてどこまで言えるかを判断します。
名称を当てるだけでなく、「資料のどの特徴を証拠にしたか」を言葉にすることが目標です。
知る・理解する
植物細胞と動物細胞には、細胞膜・細胞質・核などの共通するつくりがあります。植物細胞では、細胞膜の外側に細胞壁があり、大きな液胞が目立つことがあります。光合成をする細胞には葉緑体が見られます。
ただし、植物のすべての細胞に葉緑体があるわけではありません。地下にある根の細胞や、光合成を主な仕事としない細胞では、葉緑体が見られないことがあります。「葉緑体がないから動物細胞」と一つの特徴だけで決めず、細胞壁や細胞の並びなど複数の証拠を使います。
具体例で使う
未知の像を読むときは、次の順に進みます。
- 写真か模式図かを確認し、色や大きさを実物そのものと思わない。
- 細胞の境界、核、内部の粒、細胞どうしの並びを観察事実として書く。
- 細胞壁らしい厚い境界が連続するか、葉緑体らしい構造が複数あるかを見る。
- 一つで断定せず、二つ以上の特徴が同じ判断を支えるか確かめる。
- 働きを問われたら、形や位置がその働きにどう役立つかをつなぐ。
例えば、細長い細胞がすき間なく並ぶ像からは「表面を覆う組織の一部である可能性」が考えられます。しかし、写真だけで器官名まで確定できない場合があります。確実に言えることと、推測を分けます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「緑色に塗られているから葉緑体」は、模式図の色を実物の証拠にした誤りです。凡例やラベル、形と位置を確認します。
「四角いから植物細胞」も十分ではありません。切り方や押しつぶし方によって像の形は変わります。細胞壁のような連続した境界があるか、複数の構造が一致するかを見ます。
自分で確かめよう
確認1:植物細胞と動物細胞に共通するつくりを三つ挙げよう。
細胞膜、細胞質、核です。観察条件によっては境界や核が見えにくいこともあります。確認2:葉緑体が見えない細胞を、すぐ動物細胞と決めてよい?
決められません。植物でも根など光合成を主に行わない細胞には葉緑体が目立たないため、細胞壁や並びなど別の証拠も見ます。確認3:未知の像から働きを説明するときの形は?
「資料では〇〇という形・位置が見られる。このつくりは△△しやすいため、□□という働きに関係すると考えられる」と、証拠・仕組み・結論をつなぎます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。