薄く気泡のないプレパラートを作ろう
このレッスンの役割
「顕微鏡観察の準備」6本の2本目です。器具を選んだら、次は観察する試料を光が通る状態にします。厚さや気泡は、焦点以前に像を見えにくくする原因です。
今日のゴールは、薄い試料・水滴・カバーガラス・必要な染色液を使い、気泡を入れずにプレパラートを作る手順を、その理由とともに説明することです。
知る・理解する
プレパラートは、スライドガラスの上に試料を置き、水などを一滴たらして、カバーガラスをかけたものです。試料を薄くするのは、光を通し、細胞どうしの重なりを減らすためです。
カバーガラスは一辺を水滴に触れさせ、柄付き針などで支えながら斜めからゆっくり下ろします。上から落とすと空気が閉じ込められ、丸い気泡ができます。水が多すぎたら、カバーガラスの端へろ紙を当てて吸い取ります。
染色液は、透明で見えにくい核などに色をつけ、周囲との違いを見やすくします。染色液が構造を新しく作るわけではありません。薬品が皮膚や目につかないよう、指示どおり扱います。
例題で使う・転用する
タマネギ表皮を観察したところ、視野全体が暗く、細胞が何重にも重なって見えました。原因は倍率よりも、試料が厚すぎる可能性が高いです。表皮を薄く一枚だけはがし、新しいプレパラートを作ります。
丸く縁が黒いものが多数見え、調節ねじを回しても内部構造が見えないなら、気泡を疑います。気泡は試料の細胞とは異なり、ほぼ円形で太い縁が見えやすいのが手がかりです。
よくある間違いを直す
「厚いほうが材料が多く、よく見える」は逆です。顕微鏡では光を通す必要があり、重なりも像を読みにくくします。
カバーガラスを指で強く押すと、ガラスが割れたり、試料の形を変えたりします。気泡を追い出すために押すのではなく、斜めから静かに下ろします。
理解チェックと次の一歩
確認1:試料を薄くする二つの理由は?
光を通しやすくすることと、細胞の重なりを減らすことです。確認2:気泡を入れないための下ろし方は?
カバーガラスの一辺を水滴に触れさせ、柄付き針などで支えながら斜めからゆっくり下ろします。確認3:染色液は核を作る?
作りません。もともとある構造に色をつけ、周囲との違いを見やすくします。光が通り、重なりと気泡の少ないプレパラートを準備できました。次は低倍率から対象を探し、安全に焦点を合わせます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。