LESSON 01

顕微鏡像の倍率と大きさ

倍率を上げると視野が狭くなる関係を計算しよう

「顕微鏡像の倍率と大きさ」第2段階。倍率と視野直径の反比例を使います。

倍率を上げると視野が狭くなる関係を計算しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、総合倍率を接眼倍率×対物倍率で求めました。今回は同じ顕微鏡で倍率を変えたとき、視野の直径がどう変わるかを計算します。

完成の目安は、「高倍率ほど広く見える」という直感を修正し、倍率が何倍になったかから視野直径を求められることです。

知る・理解する

視野は、接眼レンズをのぞいたときに見える円形の範囲です。同じ顕微鏡で接眼レンズを変えず、対物レンズを切り替えるとき、倍率と視野直径はおよそ反比例します。

倍率が2倍になる → 視野直径は約1/2
倍率が4倍になる → 視野直径は約1/4

低倍率と高倍率の視野の比較100倍では広い円に多数の細胞が見え、400倍では直径が約4分の1の範囲が大きく見える100倍:広い範囲400倍:狭い範囲を大きく

高倍率にすると、一個の細胞は大きく詳しく見えます。一方、見える範囲は狭くなり、見える細胞数は少なくなります。一般に暗くなりやすいので、反射鏡やしぼりなどで明るさを調節します。

例題で使う・転用する

100倍のとき視野直径が2.0 mmでした。400倍にすると何mmになるでしょうか。

倍率は400÷100=4倍です。視野直径は反対に1/4になるので、2.0÷4=0.50 mmです。

式で書くなら、同じ装置では「倍率×視野直径」がほぼ一定です。

100×2.0=400×新しい視野直径
新しい視野直径=0.50 mm

よくある間違いを直す

倍率が4倍だから視野直径も4倍とするのは、比例の向きが逆です。大きく拡大するほど、もとの標本の狭い部分だけを見ます。

視野直径を0.50 mmではなく0.5倍と書かないようにします。倍率は「倍」、視野直径は「mm」などの長さです。

この反比例は、同じ顕微鏡で条件をそろえて比較するときの関係です。異なる接眼レンズや別機種では、レンズの視野の仕様も確認します。

理解チェックと次の一歩

確認1:倍率が2倍になると視野直径は?同じ装置なら、視野直径はおよそ1/2になります。
確認2:200倍で視野直径1.6 mm。800倍では?倍率は4倍なので、1.6÷4=0.40 mmです。
確認3:高倍率で起こる三つの変化は?像は大きく詳しく見え、視野は狭くなり、一般に暗くなりやすくなります。

次は、視野直径だけでなく視野の面積を考え、高倍率で見える細胞の総数がどの程度減るかを説明します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。