植物の葉を複数の組織からできた器官として見よう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、胃の複数の組織が消化・混合・調整を分担すると学びました。今回は葉を取り上げ、植物にも器官があり、異なる組織の協力で働くことを理解します。
完成の目安は、葉の断面から三つの組織の位置を読み、それぞれの働きが光合成を支える流れを説明できることです。
知る・理解する
葉は一枚の薄い板に見えますが、中には異なる組織があります。
| 葉の部分 | 位置とつくり | 主な働き |
|---|---|---|
| 表皮をつくる組織 | 外側を連続しておおう | 内部を守り、水分の失われすぎを防ぐ |
| 光合成に関わる組織 | 葉の内部にあり、葉緑体をもつ細胞が多い | 光を受けて養分をつくる |
| 葉脈の組織 | 細長い通り道として葉に広がる | 根からの水を運び、つくられた養分も運ぶ |
水は葉脈の組織を通って光合成する細胞へ届きます。光合成でつくられた養分は別の通り道を通ってほかの部分へ運ばれます。表皮は内部の環境を保ちます。三つの働きがつながるため、葉は器官として光合成を続けられます。
例題で使う・転用する
葉脈の一部が傷つき、その先へ水が届きにくくなりました。光は十分に当たっています。このとき、傷の先の光合成はどうなりやすいでしょうか。
光があっても、水が届きにくければ光合成に必要な材料が不足します。したがって「葉脈の運搬低下→水の供給低下→光合成する組織の働き低下」と予想できます。
根も器官です。表面近くで水を取り入れる組織と、内部で上へ運ぶ組織などが協力します。茎も、支える組織と物質を運ぶ組織が組み合わさっています。
よくある間違いを直す
「器官は心臓や胃など動物だけにある」は誤りです。植物の根・茎・葉・花なども複数の組織からできた器官です。
「葉は光合成する一種類の組織だけでできている」も誤りです。光合成を続けるには、守ることや水・養分を運ぶことも必要です。
葉脈を一本の空洞だと思わないようにします。水や養分の運搬に関わる細胞のまとまりが、通り道として葉に広がっています。
理解チェックと次の一歩
確認1:葉を器官と呼ぶ理由は?
表皮、光合成する組織、葉脈の組織などが組み合わさり、葉としてまとまった働きをするからです。確認2:葉脈が傷つくと光合成にも影響するのはなぜ?
光合成に必要な水が、傷の先の組織へ届きにくくなるからです。確認3:表皮は光合成を直接しなくても葉に必要?
必要です。内部を守り、水分が失われすぎないようにして、光合成する細胞が働ける環境を保ちます。次は、一つの器官の内部から視野を広げ、複数の器官が物質を受け渡して個体を保つしくみを学びます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。