LESSON 01

音叉の実験を読み解こう

見えにくい音叉の振動を確かめる問いをつくろう

音叉のつくりと安全な扱いを知り、水面や軽い球を使って目で追いにくい枝の振動を確かめる問いを立てます。

見えにくい音叉の振動を確かめる問いをつくろう

このレッスンの役割

前のセクションでは、物質の粒子が振動を隣へ渡すことで音が伝わると学びました。ここでは、音の実験によく使う音叉を調べます。音は聞こえるのに枝の動きが目で追いにくいとき、どんな証拠を集めれば「音叉が振動している」と判断できるか、問いをつくることが目標です。

知る・理解する

音叉は、U字形の二本の枝と、下の柄からできています。ゴム製の打撃台で枝の一方を軽く打つと、二本の枝がすばやく内外へ動き、音が出ます。動きが速く幅も小さいため、見ただけでは止まっているように感じることがあります。

見えないから動いていない、と結論づけてはいけません。直接見えにくい現象は、別の物体に起こる変化を手がかりにします。

  • 枝を水面へ軽く触れさせ、水滴や波紋が生じるか見る。
  • つるした軽い球へ枝を触れさせ、球がはじかれるか見る。
  • 枝を安全に止めたとき、音も止まるか比べる。

音叉のつくりと見えにくい振動を確かめる三つの手がかり中央の音叉の枝が内外へ振動し、左の水面、右の軽い球、下の停止操作で振動を確かめる二本の枝が内外へ振動水面の波紋・水滴軽い球がはじかれる別の物体の変化を証拠にする

安全のため、机や硬い金属で強く打ちません。音叉を耳へ近づけすぎず、枝が振動している間に顔を近づけません。正しい実験は、大きな音を出すことではなく、小さな変化を確実に比べることです。

具体例で使う

鳴らした音叉を見ても枝の動きが分からなかったとします。このとき「枝は振動していない」とは言えません。「鳴らした音叉の枝を軽い球へ触れさせると、鳴らしていない音叉の場合より球は大きくはじかれるか」と問いを変えます。

変える条件は音叉を鳴らしたかどうかです。球の重さ、触れさせる位置、音叉と球の距離はそろえます。この形なら、目で追えない枝の動きを球の運動として確かめられます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「音が聞こえたから振動したはず」は予想としてはよいですが、この実験の証拠にはまだなっていません。また、柄を握る手の動きを見て枝の振動と決めることもできません。調べたいのは、音を出している枝そのものです。

次は、水面と軽い球を使い、音叉を鳴らした場合と鳴らしていない場合を実際に比べます。

自分で確かめよう

確認1:音叉のどの部分が主に振動して音源になりますか。U字形の二本の枝です。柄は音叉を持ったり共鳴箱へ振動を伝えたりする部分です。
確認2:枝の動きが見えないだけで「振動していない」と言えないのはなぜですか。振動が速く幅も小さいため、目で追えない可能性があるからです。別の物体に現れる変化を調べます。
確認3:見えにくいスマートフォンのスピーカー膜の振動は、何を使って確かめられますか。軽い紙片や薄い膜などを近づけ、音を出した場合と出さない場合の動きを比較できます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。