強く張った弦ほど高い音になる仕組みを考えよう
このレッスンの役割
実験では、弦を強く張るほど振動数が大きくなりました。今回はその理由を、ずれた弦を中心位置へ戻そうとする働きと周期で説明します。張りが強い→戻す働きが大きい→周期が短い→振動数が大きい、という因果を完成させます。
知る・理解する
弦を中心位置から横へずらすと、両端から引く力には弦を中心へ戻す向きの成分が生まれます。同じ長さ・太さで同じだけずらしたなら、強く張った弦ほど中心へ戻そうとする働きが大きくなります。
中心を通り過ぎても反対側から戻されるので、往復運動を短い時間で繰り返します。周期が短くなり、1秒間の回数である振動数が大きくなります。
具体例で使う
弱く張った弦の周期が0.005秒、強く張った弦が0.003秒だったとします。
- 弱い張り:1÷0.005=200 Hz。
- 強い張り:1÷0.003≒333 Hz。
強く張った弦の周期が短く、振動数が大きいので高い音になります。おもりが音を直接高くするのではなく、弦の張りを変えた結果です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「強く張ると動きにくくなるから低い音」は、中心へ戻す働きを考えていません。弦のずれが小さいことと、往復の速さは別です。また「強くはじく」だけでは静止時の張りは変わりません。
次は長さと張りをそろえ、太さだけ違う弦を比べます。
自分で確かめよう
確認1:強く張った弦では、中心へ戻す働きはどうなりますか。
同じだけずらした場合、中心へ戻そうとする働きが大きくなります。確認2:張りが強い弦の周期と振動数はどうなりますか。
周期は短く、振動数は大きくなります。確認3:周期0.004秒と0.002秒では、どちらが強く張られた可能性がありますか。
他条件が同じなら、周期0.002秒で振動数500 Hzの弦です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。