弦・波形・音速・反射の複合計算を解こう
このレッスンの役割
このセクションの第4レッスンです。前のレッスンでは、音源の振動、振幅・振動数、弦の条件、音速、反射を一枚の因果モデルへつなぎました。今回は、一つの入試問題の中で、波形から振動数、距離と時間から音速、反射時間から距離を順に求めます。
今回完成させる力は、各段階で求める量・使う資料・単位・途中結果を残し、前の答えを次へ正しく渡すことです。次のレッスンでは、計算は合っていても量の意味を取り違えた誤答を修正します。
知る・理解する
複合計算は、一つの長い式へまとめません。設問ごとに小さな仕事へ分けます。
計算の対応表です。
| 求める量 | 使う関係 | 単位確認 |
|---|---|---|
| 振動数 | 振動回数÷時間 | 1/s = Hz |
| 音速 | 距離÷時間 | m/s |
| 反射面までの距離 | 音速×往復時間÷2 | m |
msをsへ直してから計算します。20 msは0.020 sです。反射時間は、直接音から反射音までの時間差であり、基本配置では往復経路に対応します。
具体例で使う
総合問題の条件です。
- 波形Aは20 msに5周期、波形Bは20 msに8周期ある。
- 弦Aは長さ60 cm・おもり200 g、弦Bは長さ40 cm・おもり400 gである。太さと材質は同じ。
- 音源から1020 m離れた観測点へ3.0 sで直接音が届いた。
- 音源の近くで、直接音の0.50 s後に壁からの反射音が届いた。
小問1、波形Aの振動数です。20 ms=0.020 sなので、5÷0.020=250 Hzです。Bは8÷0.020=400 Hzです。同じ時間内の回数が多いBの方が高い音です。
小問2、弦条件と高さです。Bは短く、張りも強いと考えられ、どちらも振動数を大きくする向きです。実測波形でもBが400 Hzなので、Bが高いと分かります。ただし、この比較だけで「長さだけの効果」や「張りだけの効果」を数量的に分けることはできません。
小問3、音速です。1020 m÷3.0 s=340 m/sです。弦AとBの高さが違っても、この空気中の計算では同じ音速を使います。
小問4、壁までの距離です。0.50 sで音が進んだ往復距離は340×0.50=170 mです。片道は170÷2=85 mです。答えは85 mであり、170 mは往復距離です。
誤答を直して次の学びへつなげる
20 msに5周期を5÷20=0.25 Hzとする誤りは、msをsへ直していません。0.020 sへ直すか、1秒は1000 msなので5×1000÷20=250 Hzとします。
波形Bの振動数400 Hzを音速として反射計算へ使うのは、振動数Hzと速さm/sを混同しています。反射距離には、直接音の距離と時間から求めた340 m/sを使います。
次のレッスンでは、振幅と振動数、弦条件の複数変更、速さの割る向き、反射の÷2、実験結論の範囲という五つの取り違えを根拠から直します。
自分で確かめよう
確認1:25 msに5周期ある波形の振動数は何Hzですか?
`25 ms=0.025 s`なので、`5÷0.025=200 Hz`です。確認2:音が680 mを2.0秒で進む速さは何m/sですか?
`680÷2.0=340 m/s`です。確認3:音速340 m/s、反射時間0.40秒なら壁まで何mですか?
往復距離は`340×0.40=136 m`、片道距離は`136÷2=68 m`です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。