波形の表示倍率と切れた山による誤読を直そう
このレッスンの役割
波形の基本を読めても、画面設定や端の不完全な波を見落とすと誤答になります。今回は、縦横倍率の違い、不完全な一周期、表示上限で山が切れるクリッピングを見分け、測れない情報を無理に数値化しない判断を学びます。
知る・理解する
波形を読む前に三点を確認します。
- 縦1目盛りと横1目盛りの値。
- 画面内に山から次の山まで完全に入っているか。
- 山や谷が画面の上端・下端で平らに切れていないか。
クリッピングとは、実際の信号が画面や装置の表示範囲を超え、山や谷の先が平らに切れて表示される状態です。この画面から本当の最大振幅は測れません。縦倍率を変えて取り直す必要があります。
具体例で使う
画面Aは縦1目盛り0.2単位で山が中心から4目盛り、画面Bは1目盛り1.0単位で2目盛りとします。見た目ではAが高くても、振幅はAが0.8、Bが2.0なのでBの方が大きい音です。
画面左端から最初の山までが半周期しかなく、その後に完全な3周期があるなら、「3.5回」をそのまま表示時間で割るのではなく、山から山までの完全な区間を選んで周期を測る方が確実です。
誤答を直して次の学びへつなげる
「平らな山なので一定時間振動が止まった」という説明は、表示上限を考えていません。「画面内の山を全部数える」方法も、端の山が一周期を作っているか確認していません。軸・倍率・完全な周期・表示範囲へ戻ります。
次は、初見のオシロスコープ画面でこれらを点検し、振幅、周期、振動数、大きさ、高さを一つの答案にまとめます。
自分で確かめよう
確認1:クリッピングされた波形から本当の振幅を測れないのはなぜですか。
山や谷の先が表示上限で切れ、実際にどこまで変化したかが画面に残っていないためです。確認2:画面端の半端な波を一回と数えてよいですか。
いけません。同じ状態から次の同じ状態まで入った完全な一周期を使います。確認3:見た目の山が高い二画面を比べる前に何を確認しますか。
縦軸の1目盛りの値と、山が表示上限で切れていないかを確認します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。