LESSON 01

距離・時間のグラフと音

原点を通る直線と傾きから音の速さを説明しよう

一定の音速で距離と時間が比例すること、距離差÷時間差の傾きが音速になることを説明します。

原点を通る直線と傾きから音の速さを説明しよう

このレッスンの役割

このセクションの第3レッスンです。前のレッスンでは、時間を横軸、距離を縦軸にして測定値を点で表しました。今回は、一定の速さなら点がなぜ原点を通る直線上に並び、その傾きがなぜ音速を表すのかを説明します。

今回完成させる力は、二点間の縦の増加量を横の増加量で割り、単位m/sを含めて音速と結び、二本の直線の速さを比較できることです。次のレッスンでは、グラフから未知の距離や到着時間を読み取ります。

知る・理解する

音を出した瞬間を時間0 s、音源から進んだ距離を0 mとします。一定の音速なら、時間が2倍で距離も2倍になるため、点は原点を通る直線上に並びます。

傾きは、横方向に時間がどれだけ増えたとき、縦方向に距離がどれだけ増えたかを表します。

傾き = 距離の増加量 ÷ 時間の増加量

単位はm÷sなのでm/sです。これは速さの単位と同じであり、距離・時間グラフの傾きは音速を表します。

距離時間グラフの傾きと音速原点を通る二本の直線を比較し、同じ1秒でより大きな距離へ進む急な直線ほど速いことを示す時間 (s)距離 (m)A 340 m/sB 210 m/s距離の増加量時間の増加量急な直線ほど1秒あたりの距離が大きい

傾きを求める二点は、直線上で読みやすい点を選びます。測定点そのものだけに限定せず、目盛りの交点を選ぶと差を計算しやすくなります。

二点 距離の増加量 時間の増加量 傾き
(0.5 s, 170 m)と(2.0 s, 680 m) 510 m 1.5 s 340 m/s

(680-170) m ÷ (2.0-0.5) s = 510÷1.5 = 340 m/sです。原点以外の二点を使うときは、縦も横も同じ順で差を取ります。

具体例で使う

直線Aは1.0 sで340 m、直線Bは1.0 sで250 mの位置を通ります。時間の増加量が同じ1.0 sなら、距離の増加量が大きいAの方が傾きが急で、速さも大きいと判断できます。

直線が(0.4 s, 136 m)と(1.4 s, 476 m)を通るとします。距離の差は340 m、時間の差は1.0 sなので、傾きは340 m/sです。476÷1.4だけでも同じ値になりますが、それはこの直線が原点を通るからです。原点を通らない実測の傾向線では、二点の差を使う方が意味を保てます。

グラフが原点を通らず、時間0 sで距離50 mを示していたら、「音源から進んだ距離」のグラフとしては条件を確認します。観察地点までの基準距離が初めから50 mあるのか、計時開始が遅れたのか、軸の意味が別なのかもしれません。

誤答を直して次の学びへつなげる

傾きを時間の増加量÷距離の増加量にすると単位はs/mであり、音速ではありません。縦軸が距離、横軸が時間なので、縦の変化÷横の変化です。

急な直線は時間がたくさんかかる、という説明も逆です。同じ時間の位置で比べると、急な直線ほど上にあり、より長い距離まで到達しています。そのため速さが大きいと判断できます。

次のレッスンでは、直線上で時間から距離を読み、距離から到着時間を読み、二本の直線が同じ距離へ到着する時刻を比較します。

自分で確かめよう

確認1:距離・時間グラフの傾きの式と単位は何ですか?距離の増加量÷時間の増加量で、単位はm/sです。音の速さを表します。
確認2:(0.5秒, 150メートル)と(1.5秒, 450メートル)を通る直線の傾きは何m/sですか?`(450-150)÷(1.5-0.5)=300÷1.0=300 m/s`です。
確認3:同じ距離・時間グラフで、より急な直線は何を表しますか?同じ時間でより長い距離を進むため、より大きな速さを表します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。