LESSON 01

衛星画像・雨雲レーダーを読む

初見の衛星・レーダー・天気図から現況と直近変化を統合しよう

複数時刻の衛星・レーダーと天気図から、地点の現況と数時間内の変化を統合します。

初見の衛星・レーダー・天気図から現況と直近変化を統合しよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

このレッスンは「衛星画像・雨雲レーダーを読む」セクションの6 / 6です。ここまで、雲域と降水域、可視と赤外、レーダー凡例、三資料の重ね合わせ、観測限界を学びました。最後は初見資料から現在と数時間先を説明します。

ここで完成させる技能は、複数時刻の衛星・レーダーと天気図から、雲域、降水域、前線の位置と移動を対応させ、地点の現況と数時間内の変化を、根拠と限界を含めて説明することです。

明日の正確な天気まで一枚の画像で決めるレッスンではありません。直近の移動が続くという条件で、数時間内の変化を予想し、次のセクションでより広い予報へつなげます。

理解する:例題で三資料を時間順に統合する

15時の天気図では寒冷前線が地点Aの西120 kmにあります。15時と16時のレーダーで強い降水域が東へ40 km移動し、16時の赤外画像では前線に沿って高い雲域が続いています。

天気図・衛星・連続レーダーから地点Aの直近変化を予想する 地点Aの西に寒冷前線、高い雲域、東へ移動する降水域があり、1時間で40キロメートル移動したことから約2時間後の到達を条件付きで予想する。 東へ40 km/h A降水域まで約80 km 赤外:高い雲域青・橙:レーダー降水域寒冷前線 80 km ÷ 40 km/h = 約2時間同じ移動が続く場合の概算。発達・衰弱で早さや強さは変わる。

読み取りを四段階にします。

  1. 天気図:寒冷前線はAの西にあり、東へ進む配置。
  2. 衛星:前線に沿う高い雲域があり、上昇気流が続く。
  3. レーダー:降水域は1時間に40 km東へ移動。
  4. Aの予想:降水域まで約80 kmなら、同じ速度で約2時間後に到達する概算。
結論 根拠 言い切れないこと
Aの西に雲と降水 衛星・レーダー Aで現在雨とは限らない
降水域は東へ移動 二時刻レーダー 速度がずっと一定とは限らない
約2時間後に到達候補 80 km÷40 km/h 正確な開始分・雨量
寒冷前線に伴う可能性 天気図との位置対応 局地的な発達がないとは限らない

使う:誤答を直して練習する

誤答は「16時の一枚で、明日もAは大雨」です。一枚から分かるのはその時刻の雲・降水です。直近の移動は二枚以上で読めますが、明日までには前線の速度・発達・進路が変わる可能性があります。

もう一つは「2時間後の雨量は40 mm」です。40は移動速度40 km/hであり、雨量ではありません。雨の強さはレーダー凡例、地上雨量は雨量計で確かめます。

確認1:直近予想に最低何時刻のレーダーが必要? 移動方向と速度を読むには最低二時刻です。三時刻以上なら速度変化や発達も確かめやすくなります。
確認2:80 km先へ40 km/hなら何時間? 80 ÷ 40 = 2時間です。同じ速度・方向が続く場合の概算です。
確認3:予想より早くAで雨が始まったら何を調べる? 降水域が途中で発達・拡大したか、速度が上がったか、別の降水域が発生したかを最新画像で確認します。

転用する:セクションのまとめと次の学びへ

このセクションで、衛星の雲域とレーダーの降水域を区別し、可視・赤外と凡例を読み、天気図へ同時刻で重ね、観測限界を考えて数時間内の変化を予想できるようになりました。

次の「明日の天気を根拠から予想する」では、気圧配置、前線、移動速度、地点観測をさらに組み合わせ、時間範囲を翌日まで広げます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。