レーダーの凡例から降水の強さ・範囲・移動を読もう
まず知る:このレッスンの役割と目標
このレッスンは「衛星画像・雨雲レーダーを読む」セクションの3 / 6です。前のレッスンで可視・赤外画像から雲域を読みました。今回は、雨雲レーダーから地上へ降る雨や雪の分布を読みます。
ここで完成させる技能は、画像の凡例・時刻・範囲を確認し、降水強度、降水域の広さ、連続画像での移動方向とおおよその速度を読み取ることです。
レーダーの色は製品ごとに異なります。「赤だから強い」と色名だけで覚えず、その画像の凡例で何mm/h相当かを確認します。
理解する:例題で二時刻の降水域を追う
15時00分と15時30分のレーダー画像で、強い降水域の中心が東へ30 km移動したとします。経過時間は0.5時間なので、平均移動速度は30 ÷ 0.5 = 60 km/hです。
| 手順 | 確認すること | 失敗しやすい点 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 画像時刻・凡例・範囲 | 更新時刻を現在時刻と思う | |
| 2 | 強度 | 色を凡例の数値へ直す | 色名だけで判断する |
| 3 | 範囲 | どこからどこまで降水か | 強い中心だけを見る |
| 4 | 移動 | 二枚以上で同じ形を追う | 一枚から方向を決める |
| 5 | 速度 | 距離÷経過時間 | 30分を30時間とする |
レーダー強度は上空の反射から推定した値です。地形や観測距離、雪・ひょう、上空で蒸発する降水などの影響を受けるため、地上雨量計と完全一致するとは限りません。
使う:誤答を直して練習する
誤答A:「赤色はどのレーダーでも50 mm/h」。製品によって色分けが違うため、その画像の凡例を読みます。
誤答B:「一枚の画像で雨域が細長いから東へ進む」。形だけでは移動方向は分かりません。異なる時刻の画像で同じ特徴がどちらへ動いたか比べます。
確認1:20分で西から東へ20 km移動した速度は?
20分は1/3時間なので、20 ÷ 1/3 = 60 km/hです。確認2:別サイトの同じ赤色を直接比べてよい?
いけません。それぞれの凡例で、色が表す降水強度を数値へ直して比べます。確認3:強い中心だけが同じ位置で周囲が広がったら?
移動だけでなく、その場所で降水域が発達・拡大した可能性があります。位置変化と強度・面積変化を分けます。転用する:まとめと次の学びへ
今日できるようになったことは、レーダーの凡例から強度を読み、降水域全体の範囲を確認し、連続画像から移動方向・速度と発達を分けて説明することです。
次のレッスンでは、同じ時刻の天気図・衛星画像・レーダー画像を重ね、前線、雲域、降水域の位置関係を説明します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。