山地が風を持ち上げる地形性上昇を説明しよう
まず知る:このレッスンの役割と目標
ここは6レッスンの3番目です。前のレッスンでは、地面の加熱によって空気自身の密度が変わり上昇しました。今回は、水平に進む風が山の斜面によって上向きへ変えられる地形性上昇を学びます。
完成の目安は、風向と山の断面から風上側を見つけ、湿った空気が上昇して雲をつくる場所を説明できることです。山が空気を温めるから上昇するのではありません。地形が流れの向きを変えます。
理解する:例題で理由を確かめる
西に海、東に山地があり、西風が吹く断面図を考えます。西風は西から東へ吹くので、山の西側が風上です。海から水蒸気を含んだ空気が斜面に沿って上昇し、膨張・冷却して露点に達すると、風上側に雲ができます。
例題:東風が吹く場合、どちらが風上でしょう。東風は東から西へ吹くので、山の東側が風上です。「矢印の進む先」を風向と取り違えないことが大切です。
風下側では下降する空気が圧縮され、温度が上がりやすくなります。ただし、風下側が必ず晴れる、必ず乾燥すると断定するには、空気の湿り気や雲・降水の資料も必要です。
使う:間違い・誤答を直して練習する
誤答例:「山の頂上は日光が強く暖かいので、山の空気が上昇して雲ができる。」
この問題の資料が風向と斜面を示しているなら、主な原因は地形です。水平な風が山を越えるために上向きへ変えられます。地面の加熱による対流とは、上昇のきっかけが違います。
もう一つの誤りは「西風だから西へ進む」です。風向は吹いてくる方角で表します。西風は西から東へ進み、山の西側を風上にします。
理解チェック1:西風はどちらからどちらへ吹く?
西から東へ吹きます。風向は吹いてくる向きです。理解チェック2:地形性上昇で空気を上向きにするものは?
水平な風の進路をさえぎる山の斜面です。理解チェック3:風下側の天気を断定できないのはなぜ?
湿度、雲、降水などの条件が資料に示されていない場合があるからです。転用する:まとめと次の学びへ
山地の問題では、①風向を「来る側」で読む、②風上の斜面を見つける、③上昇後の膨張・冷却・凝結をつなぐ、④風下を断定しすぎない、の順に考えます。
次は地形のない平地でも起こる、気団の境界と低気圧による上昇を、断面図と平面図で比べます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。