LESSON 01

雲は上昇した空気からできる

空気の膨張・温度低下・凝結を実験で確かめよう

減圧実験で操作・観察事実・解釈を分け、膨張と温度低下、凝結を確かめます。

空気の膨張・温度低下・凝結を実験で確かめよう

まず知る:このレッスンの役割と目標

ここは6レッスンの2番目です。前のレッスンでつかんだ「上昇→膨張→冷却→凝結」を、容器を使った実験で確かめます。中心技能は、操作・観察事実・そこから言えることを分けて記録することです。

透明な容器へ少量の水を入れ、内部の空気を圧縮してから急に圧力を下げる実験を考えます。温度計を入れ、圧力を下げる前後の温度と、白い霧の有無を記録します。比較のため、同じ容器・水の量・開始温度をそろえます。

理解する:例題で理由を確かめる

実験結果が次のようになりました。

状態 温度 容器内の見え方
圧力を下げる前 23.0℃ 透明
急に圧力を下げた直後 21.8℃ 白くくもった
しばらく後 22.8℃ 再び透明に近づいた

操作として行ったのは、容器内の圧力を急に下げたことです。観察事実は、温度が1.2℃下がり、白くくもったことです。この結果は、空気が膨張すると温度が下がり、水蒸気の一部が細かな水滴になるという説明を支えます。

容器内の圧力を下げる前後の比較実験圧力を下げる前は23度で透明、下げた直後は21.8度で細かな水滴により白くくもる圧力を下げる前23.0℃透明急に減圧直後21.8℃細かな水滴で白く見える操作と同時に、温度と見え方を記録する

白い霧を見やすくするため、凝結核となる細かな粒を容器に入れる実験もあります。その場合も、粒を入れた条件と入れない条件を比べます。何を変え、何を同じにしたかが分からなければ、結果の原因を確かめられません。

使う:間違い・誤答を直して練習する

誤答例:「容器が白くなったので、空気が煙に変化した。」

見え方だけでは煙と決められません。温度低下、容器内の水蒸気、再び透明になったことを合わせると、白く見えたものは細かな水滴と考えられます。観察と解釈を分け、「白くくもった」は観察、「水滴ができた」は観察を説明する解釈です。

別の班だけ水の量が多かった場合、その班のくもり方だけを他班と単純比較できません。水の量という条件も結果へ影響する可能性があるためです。

理解チェック1:この実験で直接操作したものは?容器内の圧力です。急に圧力を下げ、空気を膨張させます。
理解チェック2:観察事実を二つ挙げると?温度が下がったことと、容器内が白くくもったことです。
理解チェック3:比較条件をそろえる理由は?結果の違いが、調べたい操作によって生じたか判断できるようにするためです。

転用する:まとめと次の学びへ

実験問題では「操作した条件」「そろえた条件」「測った量」「観察した変化」「結果から言えること」の順に書き分けます。この順序なら、現象を見ただけで原因を断定する誤りを防げます。

次は、この観察結果を粒子モデルで説明します。なぜ圧力が下がると膨張し、なぜ温度低下が凝結へつながるのかを、目に見えない空気の動きとして結びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。