LESSON 01

生物と環境はつながっている

同じ場所で生物と環境条件を対応させて観察しよう

「生物と環境はつながっている」第2段階。同じ区画で生物と環境条件を対応させて観察します。

同じ場所で生物と環境条件を対応させて観察しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、生態系を生物的要因と非生物的要因の関係として捉えました。ここでは、その関係を思い込みではなく観察記録から見つける方法を学びます。理科の観察では、「生物だけを数える」「気温だけを測る」のではなく、同じ場所・同じ時刻の情報を対応させることが重要です。

目標は、調査区画をそろえ、生物の種類や数と、光・温度・水分などを一組のデータとして記録できることです。

知る・理解する

生物と環境の関係を調べる基本手順は、問いを決める、条件をそろえて観察する、記録を比べる、説明を考える、です。

たとえば「日当たりの違いでコケの量は変わるか」を調べるなら、日なたと日陰に同じ大きさの枠を置きます。この枠を方形区といいます。枠の中のコケの広がりと同時に、照度や土の水分を記録します。枠の大きさや数、観察時刻がばらばらでは、公平に比べられません。

同じ区画で生物と環境を対応させる観察 日なたと日陰に同じ大きさの方形区を置き、光、水分、コケの量を一組で記録する図 区画A:日なた 区画B:日陰 同じ面積で比較 各区画で「照度・水分・コケの量」を一組にする

記録表では、一行を一つの区画にします。

区画 明るさ 土の水分 コケの広がり
A 日なた 18,000 lx 18 % 5 %
B 日陰 2,500 lx 46 % 62 %

この形なら、区画Bは暗く湿っていて、コケが多いという対応が見えます。

具体例で使う

校庭でダンゴムシを調べるとします。見つけた数だけを記録すると、「落ち葉が多いから」「湿っていたから」という説明を確かめられません。そこで各区画について、ダンゴムシの数、土の水分、落ち葉の厚さを記録します。

結果が「湿っていて落ち葉が厚い区画ほど多い」なら、その条件と個体数に関連があるといえます。ただし、一回の観察だけで原因を断定してはいけません。水分と落ち葉のどちらが強く影響したのか、別の条件が隠れていないかを、追加調査で確かめる必要があります。

誤答を直して次の学びへつなげる

よくある失敗は、日なたでは昼に測り、日陰では朝に測ることです。場所だけでなく時刻まで変わるため、公平な比較になりません。また、「日陰にコケが多かった。コケは暗さを好む」とすぐ断定するのも早すぎます。日陰では水分も多かった可能性があります。

観察から直接いえることと、そこから考えた仮説を分けて書きましょう。次のレッスンでは、観察した関係を「環境から生物」だけでなく「生物から環境」へも広げます。

自分で確かめよう

確認1:方形区の大きさをそろえるのはなぜ?面積が違うと、広い区画ほど生物が多く見つかりやすくなり、公平に比較できないからです。
確認2:コケの調査で、コケの量と同時に何を測る?照度、土の水分、温度など、コケの生育に関係しそうな環境条件を同じ区画・同じ時刻で測ります。
確認3:区画Bにダンゴムシが多かった。この結果だけで水分が原因と断定できる?できません。落ち葉の量や温度など他の条件も違う可能性があるため、条件を分けた追加調査が必要です。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。