LESSON 01

生物の数のつり合い

被食者の増減を追って捕食者が遅れて変化する理由を説明しよう

「生物の数のつり合い」第3段階。被食者と捕食者の増減に時間差が生じる理由を説明します。

被食者の増減を追って捕食者が遅れて変化する理由を説明しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、同じ方法で繰り返し数え、個体数の時系列をつくりました。ここでは、食べられる側である被食者と、食べる側である捕食者の二本の変化を結びます。重要なのは、二種が同時に増減するとは限らないことです。

目標は、被食者の増加、捕食者の増加、被食者の減少、捕食者の減少という因果のつながりと時間差を説明できることです。

知る・理解する

被食者が増えると、捕食者が利用できる食物が増えます。しかし、捕食者の個体数が増えるには、栄養状態がよくなり、繁殖し、生まれた個体が成長する時間が必要です。そのため、捕食者の増加は被食者の増加より遅れて現れることがあります。

捕食者が増えると、被食者が食べられる量も増え、被食者は減りやすくなります。被食者が減ると捕食者の食物が不足し、さらに遅れて捕食者も減る可能性があります。

被食者より遅れて捕食者が増減する個体数グラフ 被食者の曲線が先に山を迎え、その後で捕食者の曲線が山を迎える時間差を示すグラフ 時間個体数の相対的な変化 時間差 被食者捕食者

このモデルは捕食関係の基本を表しますが、実際の個体数は天候、病気、移動、別の食物や捕食者にも影響されます。二本の線が似た周期だからというだけで、捕食関係を断定してはいけません。

具体例で使う

ノウサギの個体数が3月に増え始め、6月に最大となり、キツネの個体数が5月に増え始め、8月に最大となったとします。キツネの山はノウサギより2か月遅れています。

説明例は「ノウサギが増えてキツネの食物が増えた後、繁殖と成長に時間がかかるため、キツネは遅れて増えたと考えられる」です。山の順番と、遅れる仕組みの両方を書きます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「餌が増えた瞬間に捕食者も増える」という説明は、個体数と一個体の行動を混同しています。捕食者がすぐに多く食べることはあっても、捕食者の個体数が増えるには繁殖や移入が必要です。

また、捕食者の山が先なら、この単純な因果モデルとは合いません。線の名前、軸、ほかの要因を確認します。次は二本のグラフから山、谷、変化開始、時間差を数値で読み取ります。

自分で確かめよう

確認1:捕食者の増加が被食者より遅れる主な理由は?食物が増えた後、捕食者が繁殖し、生まれた個体が成長するまで時間がかかるからです。
確認2:被食者が減った後、捕食者はどうなる可能性がある?食物が不足するため、さらに遅れて捕食者も減る可能性があります。
確認3:似た周期の二本の線だけで捕食関係を断定できる?できません。直接観察や胃内容物などの捕食の証拠と、天候・病気・移動など別の要因も確認する必要があります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。