落ち葉の減り方から分解者の働きを読み取ろう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、分解者が有機物を無機物へ近づけ、物質を環境へ戻すことを学びました。ここでは、その働きをデータから確かめます。表やグラフの数値を読むだけでなく、条件の違いが分解者の活動へどう影響したかを考察します。
目標は、落ち葉の残存量の変化を比較し、結果、考えられる仕組み、まだ断定できないことを分けて説明できることです。
知る・理解する
同じ種類・同じ乾燥質量の落ち葉を網袋へ入れ、三つの条件に置いた架空の実験を考えます。開始時はすべて20 gです。
| 経過日数 | 温かく湿った土(g) | 冷たく湿った土(g) | 温かく乾いた土(g) |
|---|---|---|---|
| 0 | 20.0 | 20.0 | 20.0 |
| 10 | 15.8 | 18.2 | 18.8 |
| 20 | 11.6 | 16.0 | 17.4 |
| 30 | 8.1 | 13.9 | 15.8 |
落ち葉の残存量は、温かく湿った土で最も速く減りました。菌類や細菌類の活動には適した温度と水分が必要なため、この条件で分解が進んだと考えられます。
ただし、質量の減少だけで「特定の細菌が原因」とは断定できません。袋から細かな破片が出た可能性や、小動物が入り込んだ可能性もあります。微生物の働きをより確かめる実験は、後の「分解者の働きを実験で確かめる」セクションで扱います。
具体例で使う
30日後、温かく湿った土では20.0−8.1=11.9 g減り、温かく乾いた土では20.0−15.8=4.2 g減りました。減少量の差は7.7 gです。
考察例は「温度が同程度なら、湿った条件のほうが落ち葉の減少量が大きい。分解者の活動には水分が必要で、湿った条件で分解が進んだと考えられる」です。温度の影響を比べるときは、どちらも湿った二条件を比べます。
誤答を直して次の学びへつなげる
三条件を一度に比べて「温度が原因」と書くと、水分の影響が混ざります。原因を考えるときは、調べたい条件以外がそろった二組を選びます。
また、落ち葉が減ったという結果と、微生物が分解したという考察を区別します。結果は測定値、考察は結果を説明する仕組みです。次は、分解者や消費者について起こりやすい言葉の誤解を直します。
自分で確かめよう
確認1:30日後、最も落ち葉が減った条件は?
温かく湿った土です。20.0 gから8.1 gとなり、11.9 g減っています。確認2:水分の影響を比べるには、どの二条件を見る?
温度が同じ「温かく湿った土」と「温かく乾いた土」を比べます。確認3:この実験だけで特定の細菌が原因と断定できる?
できません。微生物の種類を調べておらず、破片の流出や小動物など別の要因も確かめていないからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。