記述答案を根拠・仕組み・結論の三文で組み立てよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、複数資料を一枚の因果地図へ統合しました。ここでは、頭の中の因果関係を、採点者へ伝わる記述答案へ変えます。
目標は、資料から読み取れる根拠、既習知識による仕組み、設問へ答える結論を区別し、指定語句・字数・主語に合わせて三文または一続きの文へまとめることです。
知る・理解する
記述答案には、知識だけでも、数値だけでも不足します。基本の骨組みは「根拠→仕組み→結論」です。
- 根拠:資料では何がどのように変化したか。
- 仕組み:なぜその変化が次へつながるか。
- 結論:設問で問われたものがどうなるか。
根拠では「多かった」だけでなく、可能なら比較する値と単位を書きます。仕組みでは、設問に必要な既習知識だけを使います。結論では「魚」「酸素量」など問われた主語を明示します。資料が相関だけなら「原因である」と断定せず、「関係した可能性がある」と範囲を守ります。
具体例で使う
設問が「森林伐採後に川の藻類が増えた理由を、光という語を使って説明しなさい」なら、次のように組み立てます。
「伐採後の地点では、水面に届く光が伐採前より強くなった。藻類は光合成によって有機物をつくるため、他条件が同じなら光が強いほど増殖しやすい。そのため、伐採後に藻類量が増えたと考えられる。」
指定語句「光」を使い、根拠、光合成の仕組み、藻類増加の結論がつながっています。
誤答を直して次の学びへつなげる
「光合成するから」の一言だけでは、資料のどの変化を説明したか不明です。「藻類が20から40へ増えた」だけでは、なぜ増えたかの仕組みがありません。両方を結ぶ必要があります。
長く書けば得点が増えるとは限りません。設問と関係のない知識は因果をぼかします。次は、複合資料から必要な式を選び、移行率・変化率・密度の計算結果を記述の根拠として使います。
自分で確かめよう
確認1 記述答案の三つの要素は?
資料からの根拠、生態学的な仕組み、設問へ答える結論です。確認2 知識だけの答案が不足するのはなぜですか?
問題の資料で実際に何が起きたかを根拠として示しておらず、その知識を使う理由が伝わらないからです。確認3 相関しか示さない資料では、結論をどう書きますか?
「原因である」と断定せず、「関係した可能性がある」「他条件が同じなら」と資料の範囲に合わせます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。