LESSON 01

エネルギーは一方向に流れる

上位ほど利用できるエネルギーが少なくなる理由を説明しよう

「エネルギーは一方向に流れる」第3段階。上位ほどエネルギーが少なくなる理由を説明します。

上位ほど利用できるエネルギーが少なくなる理由を説明しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、各栄養段階から熱としてエネルギーが外へ出る図を完成させました。ここでは、なぜ食物連鎖の上位ほど受け取れるエネルギーが少なくなるのかを、呼吸・熱・食べ残し・排出物に分けて説明します。

目標は、「上へ行くほど減る」という結論だけでなく、前の段階がもつエネルギーのすべてが次へ渡らない理由を説明できることです。

知る・理解する

ある栄養段階のエネルギーが次へすべて移らない理由は、主に次の四つです。

  • 生物が呼吸によって生命活動へ使い、最終的に熱となる。
  • 体のすべてが次の生物に食べられるわけではない。
  • 食べられても、消化・吸収されず排出される部分がある。
  • 成長や繁殖に使われた一部だけが、次に食べられる体の有機物として残る。
栄養段階が上がるほど小さくなるエネルギーピラミッド 生産者10000、一次消費者1200、二次消費者150、三次消費者18という利用可能なエネルギー量が上位ほど小さくなる図 生産者 10,000 kJ 一次消費者 1,200 kJ 二次消費者 150 kJ 三次 18 kJ 呼吸・熱食べ残し排出物 前段階の一部だけが、次段階の体へ蓄えられる

このように栄養段階ごとのエネルギー量を幅で表した図を、エネルギーピラミッドとして捉えます。上位になるほど幅が狭いのは、各段階で次へ渡らないエネルギーがあるからです。

具体例で使う

生産者が10,000 kJのエネルギーを有機物に蓄え、一次消費者の体に1,200 kJが残ったとします。残り8,800 kJがすべて一度に熱になった、という意味ではありません。生産者自身の呼吸、食べられなかった部分、一次消費者が消化できず排出した部分などが含まれます。

次の二次消費者には150 kJしか残りません。そのため、同じ面積で支えられる上位消費者の個体数や生物量には限りがあります。

誤答を直して次の学びへつなげる

「上位へ行くほどエネルギーが消える」という言い方は、変化先を見落とします。エネルギーは生命活動に使われ、最終的に熱として環境へ出ます。

「食べれば相手のエネルギーを全部受け取れる」わけでもありません。食べ残しや消化されない部分があります。次のレッスンでは、実際の数値から、前段階の何%が次段階へ移ったかを計算します。

自分で確かめよう

確認1:上位ほどエネルギーが少なくなる理由を二つ挙げよう。呼吸で熱として出る、体のすべてが食べられない、消化・吸収されず排出される、などから二つです。
確認2:10,000 kJから1,200 kJへ減った差はすべて熱だけ?いいえ。呼吸による熱のほか、食べられなかった部分や、消化・吸収されず排出された部分なども含みます。
確認3:エネルギーピラミッドの上が狭いのは何を表す?上位の栄養段階ほど、利用できるエネルギー量が少ないことを表します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。