食物網に増える・減るの符号を書き込み連鎖を可視化しよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、直接影響と間接影響を一段ずつ言葉でたどりました。ここでは、枝分かれする食物網でも考えられるように、食べられる側から食べる側へ矢印を引き、起点から「+(増える)」と「−(減る)」を書き込みます。
目標は、矢印の向きと個体数変化の向きを混同せず、どの経路をたどった予測なのかを図と言葉で示せることです。
知る・理解する
草をバッタとウサギが食べ、バッタをカエルが食べ、カエルとウサギをタカが食べる食物網を考えます。食物網の矢印は「草→バッタ」のように、食べられる側から食べる側へ引きます。
タカが減ったときは、タカに食べられていたカエルとウサギに「+」を書きます。カエルが増えるとバッタは食べられやすくなるので「−」、バッタが減ると草は食べられにくくなるので「+」です。一方、ウサギが増える経路では草に「−」が届きます。同じ草へ反対向きの影響が届く点が重要です。
草の最終的な増減は、この図だけでは断定できません。カエル経由では増えやすく、ウサギ経由では減りやすいからです。それぞれの生物がどれだけ変わり、どれだけ草を食べるかという数量データが必要です。
具体例で使う
次の手順で解きます。
- 変化の起点に+か−を書く。
- 起点と直接つながる生物へ一段だけ進む。
- 「食べる量が増える/減る」を言葉にして次の符号を決める。
- 枝分かれした経路を別々にたどる。
- 同じ生物に反対符号が届いたら、追加データが必要と判断する。
例えばタカ減少→ウサギ増加→草減少は、一つの経路です。タカ減少→カエル増加→バッタ減少→草増加は別の経路です。
誤答を直して次の学びへつなげる
矢印を「食べる側から獲物へ」と逆に読むと、全体の因果が崩れます。まず「この物質とエネルギーはどちらへ移るか」と確認します。また、タカから草へいきなり符号を置くと、途中のカエル・バッタ・ウサギを飛ばしてしまいます。
一つの予測だけ選び、反対向きの経路を消すのも危険です。食物網は複数経路があるからこそ網です。次は、捕食者の変化が草食動物を介して植物まで届く代表的な連鎖を、時間と戻りの働きも含めて説明します。
自分で確かめよう
確認1:食物網の矢印はどちら向き?
食べられる側から食べる側へ向き、物質やエネルギーの移動を表します。確認2:タカが減ると、ウサギと草はどうなりやすい?
ウサギは食べられにくくなって増え、増えたウサギに多く食べられる草は減りやすくなります。確認3:同じ草へ+と−の影響が届いたらどうする?
図だけで最終変化を断定せず、各生物の変化量や食べる量などのデータを調べます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。