LESSON 01

生態系への一つの変化の連鎖

食物網に増える・減るの符号を書き込み連鎖を可視化しよう

「生態系への一つの変化の連鎖」第2段階。食物網へ増減記号を書き、複数の影響経路を可視化します。

食物網に増える・減るの符号を書き込み連鎖を可視化しよう

このレッスンの役割

前のレッスンでは、直接影響と間接影響を一段ずつ言葉でたどりました。ここでは、枝分かれする食物網でも考えられるように、食べられる側から食べる側へ矢印を引き、起点から「+(増える)」と「−(減る)」を書き込みます。

目標は、矢印の向きと個体数変化の向きを混同せず、どの経路をたどった予測なのかを図と言葉で示せることです。

知る・理解する

草をバッタとウサギが食べ、バッタをカエルが食べ、カエルとウサギをタカが食べる食物網を考えます。食物網の矢印は「草→バッタ」のように、食べられる側から食べる側へ引きます。

タカが減ったときは、タカに食べられていたカエルとウサギに「+」を書きます。カエルが増えるとバッタは食べられやすくなるので「−」、バッタが減ると草は食べられにくくなるので「+」です。一方、ウサギが増える経路では草に「−」が届きます。同じ草へ反対向きの影響が届く点が重要です。

タカ減少を起点に増減記号を書いた食物網 草からバッタとウサギ、バッタからカエル、カエルとウサギからタカへ矢印があり、タカ減少から複数経路の増減を示す図 草 ? バッタ − ウサギ + カエル + タカ − 草には「増える経路」と「減る経路」の両方が届く

草の最終的な増減は、この図だけでは断定できません。カエル経由では増えやすく、ウサギ経由では減りやすいからです。それぞれの生物がどれだけ変わり、どれだけ草を食べるかという数量データが必要です。

具体例で使う

次の手順で解きます。

  1. 変化の起点に+か−を書く。
  2. 起点と直接つながる生物へ一段だけ進む。
  3. 「食べる量が増える/減る」を言葉にして次の符号を決める。
  4. 枝分かれした経路を別々にたどる。
  5. 同じ生物に反対符号が届いたら、追加データが必要と判断する。

例えばタカ減少→ウサギ増加→草減少は、一つの経路です。タカ減少→カエル増加→バッタ減少→草増加は別の経路です。

誤答を直して次の学びへつなげる

矢印を「食べる側から獲物へ」と逆に読むと、全体の因果が崩れます。まず「この物質とエネルギーはどちらへ移るか」と確認します。また、タカから草へいきなり符号を置くと、途中のカエル・バッタ・ウサギを飛ばしてしまいます。

一つの予測だけ選び、反対向きの経路を消すのも危険です。食物網は複数経路があるからこそ網です。次は、捕食者の変化が草食動物を介して植物まで届く代表的な連鎖を、時間と戻りの働きも含めて説明します。

自分で確かめよう

確認1:食物網の矢印はどちら向き?食べられる側から食べる側へ向き、物質やエネルギーの移動を表します。
確認2:タカが減ると、ウサギと草はどうなりやすい?ウサギは食べられにくくなって増え、増えたウサギに多く食べられる草は減りやすくなります。
確認3:同じ草へ+と−の影響が届いたらどうする?図だけで最終変化を断定せず、各生物の変化量や食べる量などのデータを調べます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。