つながりが多ければ必ず安定するという誤解を直そう
このレッスンの役割
食物網は複雑なため、短い決まりへまとめようとすると誤解が生まれます。このレッスンでは、「矢印が多いほど必ず安定する」「雑食動物はいつも同じ栄養段階」「一種が減れば相手は一方向に変化する」という三つの誤りを修正します。
目標は、食物網の構造から分かることと、追加の個体数・季節・食物量データが必要なことを分けて説明できることです。
知る・理解する
代わりの食物経路があると、一種類の食物が減った影響を弱める場合があります。しかし、矢印が多いだけで安定性は決まりません。つながりの強さ、食物の量、食べ分け、環境条件、増殖速度なども関係します。
特に、多くの生物が同じ生物Xへ集中して依存している食物網では、Xの減少が多方向へ広がる可能性があります。線の数だけでなく、どこへ集中しているかを見る必要があります。
雑食動物の位置も固定ではありません。クマが果実を食べる経路では生産者を直接食べる消費者ですが、昆虫や魚を食べる経路では別の位置になります。生物種に一つの段階名を永久に貼るのではなく、今見ている経路を確認します。
具体例で使う
食物網Aでは鳥Pが昆虫Q、昆虫R、果実Sを食べます。これだけなら代替経路があるといえます。しかし、Q、R、Sがすべて同じ植物Xに強く依存しているなら、Xの減少によって三つの食物が同時に減る可能性があります。
したがって、「食物が三種類あるからPは安定」とは断定できません。「図には三つの食物経路があるが、共通して依存するXや食物量の資料も必要」と直します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「カエルが減ると、カエルに食べられる昆虫は必ず増える」という文も条件不足です。ほかの捕食者が増える、餌植物が減る、気温が変わるなど、別の要因で昆虫が減る場合があります。
食物網は可能な経路を示しますが、最終結果を一つに決めるものではありません。予測では、根拠にした矢印と「ほかの条件が同じなら」を示します。次は、未知の食物網で複数経路を予測し、確実な事実と条件付き予測を分けます。
自分で確かめよう
確認1:矢印が多いほど必ず安定するといえないのはなぜ?
つながりの強さ、食物量、共通の依存先、環境条件なども結果を左右し、線の本数だけでは決まらないからです。確認2:雑食動物の栄養段階はいつも同じ?
同じとは限りません。植物を食べる経路と、動物を食べる経路では位置が変わります。確認3:「カエルが減れば昆虫は必ず増える」を直そう。
ほかの条件が同じなら、カエルによる捕食が減って昆虫が増える可能性がある。ただし、ほかの捕食者や食物量なども確認が必要です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。