土の中の微生物が有機物を変えるという仮説を立てよう
このレッスンの役割
前のセクションでは、落ち葉の炭素が分解者を通って二酸化炭素などへ移ることを学びました。ここでは、その説明を実験で確かめます。最初に、目に見える変化から検証できる仮説と予測をつくります。
目標は、「土が落ち葉を消す」で終わらず、土中の菌類や細菌類が有機物を分解するという仮説を立て、何を測れば支持できるかを示せることです。
知る・理解する
林の地面には毎年落ち葉が積もるのに、無限に厚くなり続けるわけではありません。落ち葉は小動物に細かくされ、菌類や細菌類などの微生物に分解されます。
仮説は、観察した現象を説明する、確かめられる考えです。
仮説:生きた土中微生物が、落ち葉やデンプンなどの有機物を分解する。
この仮説から、次の予測ができます。
- 生きた微生物が多い条件ほど、有機物の残量が少なくなる。
- 有機物を利用して呼吸するため、二酸化炭素が増える。
- 微生物の活動に合わない温度や水分では、変化が小さくなる。
「有機物が減る」だけでは、流出や小動物による持ち去りでも起こります。二酸化炭素の増加など、別の証拠も組み合わせると、微生物の呼吸を含む説明が強くなります。
具体例で使う
デンプンを含む液に土を少量加えて数日置く実験を考えます。仮説が正しければ、生きた微生物がいる条件では、ヨウ素液で確かめられるデンプンが少なくなり、二酸化炭素が増えると予測できます。
予測は「変わるはず」ではなく、「何が、どちら向きに変わるか」まで書きます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「土そのものがデンプンを食べる」という説明は、原因となる生物を区別できていません。土には鉱物、有機物、水、空気と多くの生物が含まれます。確かめたいのは、土中の生きた微生物の働きです。
また、デンプンが減った一つの結果だけで微生物を断定しません。次のレッスンでは、未加熱の土と加熱した土を比べ、生きた微生物の有無を主な違いにする対照実験を設計します。
自分で確かめよう
確認1:この実験で確かめる仮説は?
土中の生きた微生物が有機物を分解する、という仮説です。確認2:仮説から予測できる測定結果を二つ挙げよう。
有機物の残量が減ることと、呼吸により二酸化炭素が増えることです。確認3:有機物の減少だけで微生物を断定しにくいのはなぜ?
流出、持ち去り、非生物的な変化など、別の原因でも減る可能性があるからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。