相関と因果を時間順序・仕組み・比較から区別しよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、条件をそろえ、対照と反復をもつ比較を設計しました。ここでは、二つの値が一緒に変わる相関と、一方がもう一方を変える因果を区別します。
目標は、相関を原因の証明と決めつけず、時間の順序、起こりうる仕組み、対照を含む比較、第三の要因を使って、どこまで因果を説明できるか判断することです。
知る・理解する
相関とは、一方が大きいとき他方も大きい、または一方が大きいとき他方が小さいという対応が見られることです。因果とは、ある変化が別の変化を引き起こすことです。
例えば、水温が高い日に魚が水面近くへ集まる回数も多かったとします。水温が行動を変えた可能性はあります。しかし、水温上昇と同時に水中の酸素量が減り、その酸素不足が魚を水面へ動かした可能性もあります。酸素量は第三の要因や途中の仕組みとして調べる必要があります。
因果を考えるときは、まず原因候補が結果より前に起きたか確認します。次に、生物学的な仕組みがあるか考えます。そして、他の条件をそろえ、原因候補だけを変えた比較で結果が変わるかを見ます。野外では実験できないこともあるため、複数地域・複数年・異なる方法の証拠を重ねます。
具体例で使う
畑に近い池ほど藻類量が多いという相関が見つかったとします。「畑が原因」と断定する前に、池へ入る窒素やリンを測ります。肥料成分が雨の後に増え、その後に藻類が増える時間順序があり、栄養塩を増やした対照実験でも藻類が増えるなら、因果の説明は強くなります。
それでも、日照、水温、池の深さが関係する可能性を検討します。因果は「絶対に一つ」ではなく、複数の要因が組み合わさる場合があります。
誤答を直して次の学びへつなげる
相関があることは重要な手がかりですが、それだけで原因の証明にはなりません。逆に、相関が弱いから関係がないとも限りません。影響が時間をおいて現れる、ある範囲だけで働く、第三の要因が打ち消す場合があるからです。
「相関だから何も言えない」でもありません。「関係する可能性があり、次に何を比べるべきか」を示せます。次は、面積や調査努力が違うデータを計算でそろえ、複数グラフの時間差まで読みます。
自分で確かめよう
確認1 相関と因果の違いは何ですか?
相関は二つの値が対応して変わること、因果は一方の変化がもう一方の変化を引き起こすことです。確認2 水温と魚の行動が同時に変わったとき、何を追加で調べますか?
時間の順序、酸素量など第三の要因、考えられる仕組み、他条件をそろえて水温を変えた比較を調べます。確認3 実験できない自然現象では、因果を考えられませんか?
考えられます。複数地域・複数年の時間順序、仕組み、自然に生じた比較、別の方法の証拠を重ねて判断します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。