加熱した土を対照にして微生物の働きを比べよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、土中微生物が有機物を分解するという仮説と予測を立てました。ここでは、その仮説を公平に確かめるため、未加熱の土と加熱した土を比べる対照実験を設計します。
目標は、生きた微生物の働きを主な違いにし、デンプン量、水分、温度、時間、容器などをそろえられることです。
知る・理解する
容器Aには未加熱の土とデンプン液、容器Bには十分に加熱して冷ました土と同量のデンプン液を入れます。加熱は多くの微生物の働きを弱めるために行います。実際の実験は先生の指示と安全管理のもとで行います。
| 条件 | 容器A | 容器B |
|---|---|---|
| 土 | 未加熱 | 加熱後に冷ます |
| デンプン液 | 同じ濃度・量 | 同じ濃度・量 |
| 土の量 | 同じ | 同じ |
| 温度・時間 | 同じ | 同じ |
| 容器・水分 | 同じ | 同じ |
容器Bは対照です。AとBの結果の差が、生きた微生物の働きによる可能性を考える基準になります。対照がなければ、デンプンが時間だけで変化したのか、温度の影響かを分けにくくなります。
具体例で使う
Aだけを25℃、Bを5℃に置くと、加熱の有無と温度の二条件が同時に変わります。結果が違っても、どちらが原因か判断できません。両方を25℃に置きます。
加熱した土は、必ず室温まで冷ましてからデンプン液を加えます。熱いままなら、温度がデンプンや反応へ影響し、微生物以外の差が生まれます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「対照は変化しない容器」という覚え方は不十分です。対照にも化学的変化や測定誤差は起こり得ます。対照は、調べたい条件を除いてできるだけ同じにした比較基準です。
加熱で完全にすべての微生物が死ぬと断定もしません。再び微生物が入る可能性もあります。実験の限界を理解しつつ、AとBの差を読むことが大切です。次は、有機物の残量と二酸化炭素の二つの証拠を組み合わせます。
自分で確かめよう
確認1:容器Bの役割は?
加熱して微生物の働きを弱めた対照として、容器Aとの結果差を判断する基準にします。確認2:AとBでそろえる条件を三つ挙げよう。
土の量、デンプン液の量と濃度、温度、時間、容器、水分などから三つです。確認3:加熱土を冷ましてから使うのはなぜ?
熱いままだと温度という別の条件も変わり、微生物の働き以外の原因が結果へ影響するからです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。